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眠気
2020年3月27日 22:09
体温計のブザー音が乾燥したワンルームの部屋に響く。「何度だった?」「37度3分」掠れた声で彼は言うと、貸していた体温計を私に手渡し、深く息をついた。東京に住む恋人が仙台の私の元に会いに来て、2日目の夕方のことだった。その日のお昼、近所でスープカレーを食べながら「風邪かもしれない」とつぶやいた彼の体調は、家に帰るといよいよ本格的に風邪の様相を見せ始めた。平熱が35度台の彼にとっては