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003 最近のマーケティング用語23選

マーケティングとは「ニーズに応えて利益を上げること」(コトラーの定義)。

そのニーズに応えるための行動が今と昔では大きく違ってきている。

一昔前、マーケティングと言えば「市場調査」と説明された。

調査をすれば、ある程度答えのようなものが見つかったからである。

でも今や、市場調査がマーケティングかと言ったらちょっと違う。

ネット時代になり、売りながら反応や傾向を把握するようになっている。

試してみなければ、何が売れるのか分からないということだろう。

マーケティングの意味が、「市場調査」から「市場実験」に移り変わったとも言える。

とともに、マーケティング用語も急激に増えだしている。

そこで現在巷に流通している様々なマーケティング用語を整理してみた。

整理のためのフレームワークはコトラーの5Aである。

マーケティングのフレーム

認知(Aware)志向

1.ネイティブ広告
まるでコンテンツの一部のようにした広告。SNSのフィードやタイムラインに、コンテンツと同様の広告フォーマットで表示されるインフィード広告や、ニュースやブログの記事のように見せかけた記事型広告がある。

2.リマーケティング
一度サイトに訪れたユーザーにその内容を思い出させるため、ユーザーが今見ているWEBサイト上にその時の広告を出す手法。リターゲッティングとも言う。

3.インタラプション・マーケティング
テレビのCMや駅前看板など、一方的に消費者に気づかせるために発信する広告手法。

4.IMC(統合的マーケティングコミュニケーション)

標的とする市場(消費者)に説得力のある一貫した最適なメッセージを伝達するため、さまざまなメディアなどを融合する方法。

例えば、HP、LP(ランディングページ)、ブログ、Twitter、Facebookなどで発信する主張が一致しているだけでなく、経営理念(mission・vision・value)や商品サービスとも一致していることで、ユーザの信用を得るなどだ。

訴求(Appeal)志向

5.レコメンデーション・マーケティング
ユーザーの行動履歴等をもとに、好まれそうなコンテンツや商品を訴求するマーケティング手法。

6.アンノウン・マーケティング

Unknown、つまり潜在顧客に対するマーケティング手法。サイト訪問者に対して、解析ツールなどからペルソナなどを仮定しアプローチ。

7.ワントゥワン・マーケティング

顧客一人ひとりを意識したマーケティング。単体の商品だけでなく、提供の仕方やサービスなど、顧客の体験から差別化を図ることが目的。

8.アニメフィケーション
アニメーションを好む層に対してアニメーションを活用したコミュニケーションで訴求を促す。

調査(Ask)志向

9.ペルソナ・マーケティング
ペルソナ(商品サービスの典型的ユーザー像)を設けることで効率的にセグメンテーションやターゲッティングを行い、ニーズや欲しがっている情報を明確に仮説立てる。これにより訴求~調査が効率的にできる。

10.インバウンド・マーケティング
SNSやWEBを駆使し、情報提供しながら「見つけてもらう」形のマーケティング。これにより認知~調査までを効率的に行える。

11.コンテンツ・マーケティング

見込客にとって、適切で、価値があり、一貫性を備えていると感じられるコンテンツを作り、そして届けるための手法全体。

12.パーミッション・マーケティング

商品やサービスの売りこみをする際に、顧客の承認(パーミッション)をもらうべきだという考え方に立つマーケティング。

行動(Act)志向

13.ドリップ・マーケティング
ターゲットに対して、ある程度自動化された方法で「ステップメール」を送り、購買までのステップを段階的に進めることで、成約へと進めるマーケティング手法。

14.アカウントベースド・マーケティング
アカウントとは、売上が最大化する企業(顧客)のこと。このアカウントを明確にし、複数の部門が連携して適切なタイミングで適切な商談を行うことで案件の受注につなげる手法。

15.ゲーミフィケーション
ゲーミフィケーションは一般に、ゲームデザイン要素を用いてユーザーエンゲージメントや組織の生産性、フロー、学習、クラウドソーシング、従業員の採用および評価、使いやすさなどを向上させるのに用いられる。マーケティングにおいては、ポイントやレベルの付与などで行動を促す。

奨励(Advocate)志向

16.インフルエンサー・マーケティング
SNSなどで大きな影響力をもつ「インフルエンサー」を一次ターゲットとして開拓し、彼らに製品やサービスをPRしてもらい、口コミを通して購買など消費者の行動に影響を与えるマーケティング手法。

17.リテンション・マーケティング
リテンション(retention)とは「保持・維持」という意味。既存顧客をターゲットとし、双方向コミュニケーションによるアプローチにより、リピート購入を促す。

18.バイラル・マーケティング
バイラル(Viral) は病原体のウィルスと同義。商品やサービスを利用したユーザーが友人や同僚に紹介するように仕向けるインターネットを使ったプロモーション手法。あたかもウィルスのように指数関数的に感染が広まることを意図しているので、この名がついている。

19.コミュニティマーケティング
コミュニティマーケティングとは、SNS上などのオンラインコミュニティからイベントなどオフラインコミュニティまで、さまざまなコミュニティを通して自社の製品・サービスをプロモーションするマーケティング手法のこと。今回のコロナ禍の中、急速に進化している分野と思われる。

総合的アプローチ

20.グロースハック
マーケティング部門とプロダクト部門が横断的に連携するなどして、高速でPDCAを回しながら、商品開発とマーケティングを一体的に行う手法。

21.MA(マーケティングオートメーション)

一連のマーケティング活動を自動化させるためのツール。多くはWEB集客からインサイドセールスまでの流れを効率化する目的で使われている。今やBtoB分野ではなくてはならないツールとも言える。

22.MQL(Marketing Qualified Lead)

上記のMAに関連した言葉である。MQLとは、マーケティング部門が創造した見込み客(リード)のこと。この見込み客に対してMAを使用したマーケティング活動を行うことを言う。

23.ニューロ・マーケティング

脳科学の立場から消費者の脳の反応を計測することで消費者心理や行動の仕組みを解明し、マーケティングに応用しようとする試み。

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