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044 組織診断フレームワーク3選

フレームワークとは「分けて考える思考法」のこと

例えば、ビジネスを「自社」「市場」「競合」に分けるなどだ。(3C分析)

経営者インタビューや社員インタビューの際、頭の中でフレームワークを使えばその場で課題抽出ができる

というメリットがあるので、今回、実際に私が使っている組織診断フレームワークを3つ紹介する


組織の3要素

組織の3要素のフレームワークは「共通目的」「コミュニケーション」「貢献意欲」

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それぞれを把握するための着眼点は以下のとおり。

共通目的把握ための着眼点
①会社に、憲法のような位置づけでミッション・バリューがあるか?
②会社に、中長期目標の位置づけでビジョン・経営方針があるか?
③上記のミッション・ビジョン・バリュー・経営方針が社員の共通目的として定着しているか?

コミュニケーション状況把握のための着眼点
①社内の雰囲気は楽しそうか?
②ミーティングなどで心理的安全性を損なう言動がないか?
③上司の方から部下に相談する雰囲気があるか?

貢献意欲把握のための着眼点
①組織の共通目的と個人のキャリア目標の合致度は?
②①を実現するための創意工夫や試行錯誤、チャレンジ度合いは?
③社員同士の「横のコミュニケーション」はあるか?

組織の5原則

組織の5原則は「責任・権限一致の原則」「命令一元化の原則」「スパン・オブ・コントロール」「専門化の原則(分業化)」「権限委譲の原則」

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それぞれの着眼点は以下のとおり

責任・権限一致を把握するための着眼点
①社長は「責任の所在が不明だと組織は壊れる」という認識を持っているか?
②社員間に「誰がどの業務の責任を負っているのか」の認識が根付いているか?
③②の業務について、創意工夫や試行錯誤する権限があるか?

指示・命令一元化を把握するための着眼点
①経営理念や経営方針に基づき組織は構造化されているか?
②上記構造に合った、MBOやOKR、OJT等、目標管理や人材育成の仕組みがあるか?

スパン・オブ・コントロールを把握するための着眼点
①社長や上司に「人材育成の責任がある」という認識があるか?
②上司は部下の体験をどこまで聞き取っているか?
③部下の自己開示度は?
④ひとりの上司が管理している部下は7名以下か?

専門化状況を把握するための着眼点
①社長の頭の中に「キャリア自律」の大切さの認識があるか?
②その上で極力ひとりひとりの専門性を活かせる配慮をしているか?
③社員は自らの専門性を高める努力をしているか?

権限移譲状況を把握するための着眼点
①担当者は定型業務に専念できるようになっているか?
②経営陣は非定型業務に専念できるようになっているか?
③権限委譲は動機付け※につながっているか?
※動機付け要因(ハーズバーグの2要因論のフレームワーク):達成・成果、認識・承認、仕事そのもの、責任、発達・昇進

組織のライフサイクル・モデル

組織のライフサイクル・モデルは「起業者段階」「共同体段階」「公式化段階」「精巧化段階」

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このうち中小企業支援で必要になるのは、次の2つ

・起業家段階→共同化段階への転換期
・共同化段階→公式化段階への転換期

この2つの転換期における課題を把握するための着眼点は以下のとおり

起業家段階→共同化段階
①経営理念や経営方針はあるか?
②経営者の右腕はいるか?
③これまで人事・労務の課題にどう対処したか?これからどうしたいか?
④これまで経理・財務の課題にどう対処したか?これからどうしたいか?

共同化段階→公式化段階
①ミドルがいるか?
②組織の5原則は機能しているか?(上記「組織の5原則」の着眼点参照)

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