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036 イノベーターには子どもの感性が残っている

実は、イノベーターの気持ちが今一つ理解できない。

例えば、なぜ彼らは新商品にいきなり飛びつけるのか?

この問いに対して、私はリスクしか思いつかない。

確かに、友人には自慢できるかも知れないし、インスタに投稿すれば「いいね」がたくさんもらえるかも知れない。

でも、「それだけのこと」としか思えない。


イノベーターとは子どもの感性が失われていない人である

そういえば私にもイノベーターの時代があった。

小学生くらいの頃は、テレビCMで「新発売」と言われたら、それたけで心が踊っていたのを思い出した。

もしその新商品が自分の趣味にマッチしたら、とてつもなく「欲しい!」という気持ちが湧いたものだ。

たとえそれが1年もしないうちに飽きるようなモノでもね。

なぜか欲しくて欲しくて仕方なかった。

どういう感覚だったのかは次のとおり。

欲しくて仕方なかった時の気持ち
・商品が「目に飛び込んでくる」感じ。
・デザインや色合いから感じる「不思議なムード」。
・手に入れた後を想像したときの「ワクワク感」。
・実際に手に入れた後の「多幸感」「所有満足感」。

こんな気持ちに包まれたら、自分を制御するのが難しかったね。

イノベーターはドーパミンの量が多い?

さて、この時、私の脳の中はどうなっていたのだろう。

たぶんドーパミンが大量に分泌されていたと思う。

ドーパミンとは、「意欲」「運動」「快楽」に関係する神経伝達物質だ。

これがでると「欲しい!」って気分が高まるとともに、その欲しいモノに意識に集中するらしい。

言ってみれば「忘我」である。

でも、このような忘我な感覚は、大人になるにつれて薄れてしまうようだ。

ドーパミンは10年で約8~10%も減るという研究報告(フィンランド、トゥルク大学の研究)もある。

この論文にも書かれているとおり、ドーパミンD1受容体密度は年齢とともに低下するとしたら、「欲しい」って感覚が歳とともに薄れてしまうのも、老化現象のひとつと諦めるしかない。

でも、そう考えるとイノベーターの存在は朗報だ。

大人になっても子どもの頃の感性が残っている可能性があるからね。

それは羨ましい話でもある。

イノベーターが市場経済を発展させている

イノベーターとは、新しい商品やサービス、ライフスタイルなど、最も早い段階で受け入れる人である。

その割合は、イノベーター理論によると全体の2.5%程度だそうだ。

でも、彼らがいることで、革新的な商品の市場浸透が早まっているのは間違いない。

例えば、今、スマホ時代なのも、スマホ草創期にアイフォン3G(2008/7発売)に飛びついてくれた人がいるから、とも言える。

これからもイノベーティブな商品がどんどんでるとしたら、まっさきに飛びついてくれるイノベーターは、時代のけん引役と言える。

彼らが時代を引っ張ってくれるからね。

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