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仕事を楽しむための10の技術

僕は、iPS財団という職場で、マーケティングやファンドレイジング(寄付募集)という仕事をしています。

現在、勤務先のiPS財団の自分のチームで絶賛人材募集中です。
(下記の「社会連携室」の求人です)

多くの人に応募してもらいたいので、今日もこうしてnoteを書いております。

さて今日は、

どうやったら仕事は楽しくなるのか?

というお題で、自分がこれまで意識してきたことを書き出してみたいと思います。

(とりあえず10コ挙げる!と決心して書き出してみました)

「10のポイント」というお題を最初はつけていたのですが、思い直して「10の技術」にしました。自分も、それぞれの技術を磨き続けているところです。

1.意味をつける

人間、やっぱり意味のある仕事をしたいと思うものだと思います。でも、その意味というのもは、自分でつけるもの、自分なりの解釈によって見出すものだとも思います。自分は20代の頃に、マーケティングという仕事は「人や社会を理解すればするほどうまくいく仕事なのでは」と思って、そういう自分にとっての意味が見えてからは、大好きな仕事だと思ってやっています。

もちろん、社会にとって意味のある仕事だと思えるならばそれに越したことはありません。iPS細胞の実用化は患者さんにとって意味のある素晴らしい仕事です。しかし、苦しいとき、「自分にとっての意味」がないと、自分がそれをする理由が失われてしまうことがあると思います。

2.学ぶ

大好きな仕事でも、人間は「飽きる」ということがあります。自分は、自分のしている仕事について、組織について、それをとりまく環境について学ぶことで、飽きずにおもしろがってきている気がします。

マーケティング担当者として一通りのことができるようになって少し飽きが来た頃に、「マーケティング・サイエンス」という分野があることを知りました。本を読んでみて、ほとんど理解できなかった(難しい数式がいっぱいだった)ことにガクゼンとしました。悔しかったです。

しかしそれが数年後に自分に博士後期課程への進学を決意させてくれました。飽きるのは、学ぶのをやめたときに起きることだと思います。

3.おもしろい人の話をきく

とはいえ、ひとりで仕事に向き合っていると、やがて行き詰まります。意味もあるし新しいことも学ばなきゃいけないのに、エネルギーが出ない。

そんな時は、同僚でおもしろそうな人、外部ですこし興味が持てることをやっている人の話をきくことで、エネルギーが補充できます。同僚がおもしろい人ばかり、という職場は最高です。ちなみに京都大学は猛獣ばかりの場所ですから、おもしろい人に事欠かないです。

4.高い目標を掲げる

誰かと一緒に仕事をするとき、やはり簡単な目標よりも、高い目標のほうがおもしろいです。そして、誰かから押し付けられる前に、自分から高い目標を掲げるべきです。

同時に多数の目標を掲げるのは注意が分散してあまり良くないと思います。1年この山に向けて頑張って、できたらすごくうれしい、できなかったとしてもこの山に挑んだんだから得るものはあった、という目標を掲げたいものです。

5.シンプルな解決策を探す

高い目標に対して、多くの人の理解を得ながら挑戦していくには、打ち手がシンプルである必要があります。言うは易し、行うは難しなことですが、これをするためには、目標周辺の情報や、世の中にある類似の目標に対する解決策の候補をたくさん学んでおく必要があると感じます。

シンプルな解決策は、進捗を管理しやすいこと、他の部署に理解してもらいやすいこと、自分が意識しやすいこと、境界条件(同じ解決策が違う状況で再び使えるかどうか)が考えやすい等、良い特性がたくさんあります。

複雑な解決策は、日々とりくむためにエネルギーが多く必要で、仕事を楽しくなくする要因のひとつになると思います。

6.人に教える

自分が学んだこと、見つけた情報を、人に教えるのは楽しいものです。仕事に役立つことを教えあうようなチームになったらいいなといつも思います。

チームメンバーの人がBTSのファンで、最近はBTSの卓越したマーケティングにいつも舌を巻いています。

7.違う組織で働いてみる

自分を客観視できないとき、人は迷ったり悩んだりしやすいと思います。20代のころ、NPOのためにプロボノ(専門性を生かしたボランティア)をすることで、他の組織で働く経験を積んだのは、とても良い体験でした。違う組織に身を置くことで、自社の特徴を外の目から把握したり、自分たちが普通と思っている会議のやり方を疑ってみたり、会社の看板を捨てて自分のスキルを試したりすることができます。

短期でも長期でも、海外で働いてみるのもとても良いことだと思います。「当たり前」が違う国で得るものは多いです。ブラジルで働いていたとき、周りの皆があまりに余暇に対して気合いが入っていて、学ぶところが多かったです。ウガンダで働いていたときは、身体的な苦痛・疲労の多い仕事がどれだけ大変なのか(しかしそんな仕事の後は主食のバナナが驚くほどうまい)ということを学びました。

いまは、パラレルなキャリアをする人も増えてきました。私も兼業をしていますが、ふたつの違う世界を往復するのは、やっぱり楽しいです。

8.困っている人を助ける

チームをひとつのシステムとしてみたとき、誰かのところで滞留している仕事を片付けるのはチーム全体のアウトプットにとって非常に良いことです。製造業の生産性改善で知られるTOC(制約理論)で学んだことですが、仕事が滞留せずにスムーズに流れている職場は、仕事をしていて楽しいものです。

そもそも、困っている人が放置されている職場で、他の人が「仕事が楽しい!」と思っているとしたら、それは視野が狭いだけ、ということになると思います。

9.因果関係と境界条件を考える

人間関係のトラブルとか、思ってもみないピンチだとか、デスマーチ的な状況だとか、はやはり起きるときは起きるわけですが、せめてそれを、後からでよいので、「なぜ起きたのか」と考えるのは大切だと思います。

できれば人に原因を帰するよりは他の要因に原因を見出した方が建設的だと思うのですが、仮に人に原因を帰することになったとしたら、「Aという特徴がありそうな人には近づかない」という貴重な学びが得られます。つらかったことについて因果関係を考えなかったら、それはただつらかっただけになってしまいます。

また、目標と解決策の間の関係が因果で結ばれているのか、それはどんな条件下で起きる因果関係なのか(何が境界条件なのか)、といったことを考えると、クリアな頭で仕事に向かえると思います。混濁した頭で仕事をするより、楽しいと思います。

10.未来に目をこらす

今の仕事が最高だ、という気持ちを抱ける時はむしろ少なく、何らかの不満を抱きながらほとんどの人は仕事をしているものだと思います。

それでも、未来に思いをめぐらせることで、今の仕事を未来の自分にとっての通過点だと思えるかもしれません。

顧客の未来を真剣に考えれば、もっと良い提案ができるかもしれません。

会社の未来を考えることで、周囲に貢献しながら自分のキャリアを充実させることができるかもしれません。

また、社会に目をやれば、未来の兆しは様々な場所に見られます。未来はすでに起きているけれども、偏在しています。10年後の社会を変える技術や思想は、2020年のいま、ある場所にはあります。それを探すことを通じて、未来を考えるという方法もあります。

iPS細胞は、10年後の社会を変える技術のひとつだと私は考えています。

「これは人生の一部を賭けるに値する」と思って私は今の仕事を選びました。

「賭ける」という行為は、スリルがあって楽しいものです。

これを読んでくださったあなたが、少しでも楽しく日々の仕事をしていかれることを願っています。

(そして、下記の求人にもっと応募が増えることを願っています・・・)

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