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人の記憶について

「幼い頃の記憶が無い」と書いている人が居たので、お仲間かしらと読み進めてみたところ、小さい頃はこうだった、という内容のことを結構書かれていて(なーんだ。覚えてるじゃない)と思った。

普通はもっと、更に小さな時のことまで覚えているってことなのかしら…?

私が思い出せる一番古い記憶は多分、幼稚園の一日体験入園だから5~6歳?の頃。 でもその次の記憶はもう小学生の時のことだ。
もっと言えば、学校行事の記憶は殆ど皆無。運動会も学芸会も遠足も修学旅行の記憶も殆どない。 
それらの行事の幾枚かのスナップが残っているから確かに体験しているはずなのに。

ちなみに、子供の頃の写真も殆ど無い。
一番小さい時のものは3歳時くらいのもので、 親戚の家の前でひとりで小さなトラックの荷台に座って写っている写真だ。
まんまるの少し赤いほっぺたをしている私は、太陽の光が眩しかったのか、それとも何か不機嫌になるようなことがあったのか、ほんの少し眉間にしわを寄せて難しそうな表情をしている。
そのほかの中学までのスナップは、恐らく学校で販売されたものを買ったのだろう、アルバムに貼ってあったのは全部で3ページほどで、本当に数えるほどしかない。

人の記憶は、頭の何処かにはあって、必要な時がきたら思い出すのじゃないだろうかと思ってる。それは、常に憶えている必要のないものだったり、自分の心を守るためだったりする。今はきっと忘れていた方がいいのだ。
とは言え、覚えている事柄の方も、そんなに良い記憶では無いけれど。全部を覚えていたらきっと(やってらんねぇ)となるのだろう。恐らく、心が支えきれないのだと思う。そんな忘れている記憶をたまに突きつけられると、まあまあな現実にショックを受けたりもする。

そう言えば、この前観ていたドラマの中にもそんなのがあった。目の前の同級生の記憶がすっぽり消えているひとの話。あれは正に、それに付随する辛い記憶を無意識に消しているってことだ。
人間というものは、上手くできてるなとつくづく思う。

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