もうオリンピックは要らない。

と国民が突きつけた結果だろうと。

2034(令和16)年の冬季オリンピック招致を目指していた札幌市ですが、正式に候補地から「外される」ことが先日のIOC理事会で確定しました。

当初は2030年の招致を目指していましたが、大会にかかる諸々の施設の建設に対する市民の拒否反応に加えて東京2020大会(実際には2021年に実施された夏季オリンピック・パラリンピック)後の醜聞(結局組織委員会の関係者が逮捕→起訴→裁判→有罪判決)があったことで市民の招致にかかる拒否反応が増幅してしまいました。
IOCは市民の反応を選考基準に入れていますので、これはマズいと判断した札幌市側が2030年は諦めて2034年へスイッチする・・・としたところ、今度はIOCが2030年と2034年の開催地をまとめて決めることにしたので、札幌市が手を繰り出せない状態になり、事実上の白旗をあげることになったようです。

可能性がゼロではないようですが、事実上ゼロでしょう。
おそらくほとぼりが冷めるのを札幌市側は待つでしょうけど、それこそ市民をヴァカにしている証左ですし。

オリンピックを招致する以前に、ファイターズに出て行かれた札幌ドームをどうすんの?ということを市民の大多数が抱いていることでしょう。
ファイターズは北広島市のエスコンフィールドHOKKAIDOに自前のスタジアムを建てて移転して、札幌ドーム時代の「上納金」が無くなった分自由な球団経営をしていて、今やFA選手を獲得できる球団になっています。
それだけ上納金は重たかったという証左でもあるでしょう。

一方で、ファイターズからの上納金を失った札幌ドームの稼動率は低迷しています。
一応サッカーのコンサドーレ札幌のホームゲームだけは続けていますが、コンサドーレも移転を考えているようですから楽観はできません。
そしてコンサート系もドリカムがやった以外は誰もしていません。
(乃木坂46の夏の全国ツアーでも開催地は真駒内アリーナ)
例の縮退ステージプランもプロモーターへの心証が悪いようで不発に終わっています。
おそらく大赤字状態であろう札幌ドームを黒字化できる!ともはや詭弁をはっている札幌市の言い分に誰も信用はしていないとも思うのです。
東京ドームほどではないとは言え老朽化も進んでいることでしょうから最悪そう遠くない将来に露に消えるかも知れませんね。

正直なところオリンピックを日本で開くことに国民はその意義を見いだせないところがあると思います。
1964年の夏季東京大会や1972年の冬季札幌大会の様にオリンピックをてこに開発を・・・だなんてもはや昭和の発想でしかありません。
実際日本橋は首都高の下に蓋をされる格好になっていますし、築地川も潰しましたし。
もはやオリンピック自体がカネ(すなわち税金)の無駄遣いだとしか思われていません。
行政もその辺は考えた方が良いと思います。

そういう意味では万国博覧会(いわゆる万博)もそうです。
本当に2025年に大阪は舞洲でできるんでしょうか?とちょっと思うのです。
ま、いつものようにバカの一つ覚えみたく反対しか唱えない政党系の市民団体が中止しろ!とわめているようですけどね。
関西地方ではその政党が全国の中でも珍しく血気盛んな地方みたいですし。

#日経COMEMO #NIKKEI

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