そこまでしてなりたいものか、管理職。

私にゃ関係ない世界線ですが。

だいぶ前になりますがTBSの制作子会社に出向していたドラマのプロデューサーが退社を発表するそうです。
一旦親の人事関連部署預りにしたうえで有給休暇を消化させて退社となり、フリーのプロデューサーとしてやっていくそう。
既にアメリカ系のネット配信会社制作のドラマに携わることが決まっていたそうで。

それで思い出したのが元テレビ東京の佐久間宣行P。
局員時代にラジオ(それもオールナイトニッポン)を始め、後にテレ東を退職してフリーになって自分のYouTubeチャンネルを立ち上げ、さらに自らやプロデュースでアイドルグループも立ち上げ、一方でテレ東などにも出入りとして入っています。

やはりサラリーマンである以上、管理職というのは避けて通れないところはあります。
特に古くさい雇用慣行が残っている大企業になるとそう。
逆にNHKの様に管理職、いわゆるラインから外れる働き方もあります。

そう思うと北海道テレビ(HTB)の名物ディレクターである藤村忠寿さんっていうのは凄いとは思うのです。
アングラ的に一世を風靡して大泉洋という名俳優を世に出した「水曜どうでしょう」を立ち上げたディレクターでもあります。
今の役職は「コンテンツ事業室兼編成局クリエイティブフェロー」。
一応自分のデスクはあるそうですが、基本的には編集室に籠もっているのだそう。
他方で水どうの企画で建てた別荘に籠もっていたり、上京して川崎市内に拠点を作って局には内緒で立ち上げたYouTubeチャンネル活動していたり、しまいにはHTBの営業がそのチャンネルに仕事をもってきたりしています。

当人は会社を辞める気が全然無いそうです。
その藤村さんことヒゲさんですが、やはり管理職へのたどっていた時期はあるそうですが中々・・・でしたようで、それをある方がそっちへの道を止めて専任的、即ちプロフェッショナル的な業務に付けようという提案をして今に至っています。
そのある方とは藤村さんのライン上の当時の部長で今や取締役東京支社長である「キャップ」こと福屋渉さんです。
(ちなみに水どうにプロデューサーとして携わっていたこともあります)
福屋さんが人事などにかけあって今の藤村さんのルートができたそうです。
つまり「道を創った」のです。

仕事がデキるからと言うことでおしなべて管理職を押しつけるというのはどだい無理のある話で、仕事がデキるのとマネジメントができるのとは全然違います。
だいたい仕事がデキるのが上に立つと、たいてい組織が専制政治(上意下達)化しています。
こんな組織にイノベーションなど産まれるわけもありません。
そして当人もマネジメントと現場のギャップに苦しみます。
現場に出たいけど、他方で膨大なマネジメントがあって出られないし・・・と。
そして社内政治に巻き込まれて、要らぬストレスを溜めていくわけです。

やはり誰もかれもが管理職にはなりたがらないのも事実ですし、プロフェッショナル的なルートも作ることも大事だと思うのです。
さもないと結果として優秀なベテランクリエイター達に辞められて、会社からすれば大損失になるのですし。

ただメンバーシップ型人事が骨の髄までしみこんでいるJTCなんかにはできっこないとは思いますけどね。

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