新規キャンバスsaas

送り火の頼りなき都に住んでをり

ごきげんよう。本日はお盆の送り火ということで、魂送りをしましてからお仏壇のお片付けをしましたわ。
精霊馬や鬼灯など飾ってあったものを下げてまいりまして、盆菓子はこれからわたくしが美味しく頂くのです。

多くの地域ではまだ来月かと存じますけれども芙蓉家は今日お盆が無事終わりました。

送り火も様々ありまして、一般的には門口で苧殻を焚くことによって魂を送り出しますけれども、盛大なものになりますと大文字に象徴されます京都の「五山送り火」にまでなってまいりますわ。

どちらも同じ送り火ではあるのですけれども、こうなるともう別物ですわよね。一度京都で本物を見てみたいですわね。

ちなみに「送り火」も「大文字」も季語ではあるのですけれども月遅れ盆ですから、初秋の季語となっておりますわ。似たようなところですと7月7日の「七夕」も旧暦扱いで初秋の季語ですわね。

まだ梅雨明けもしていないのに、俳句の世界はもう秋なのです。気が早うございますわ――。

送り火のぼうっと手振る童かな
送り火や白木の闇に溶ける迄
送り火の頼りなき都に住んでをり


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