N−Log②〜Nゼミの長い感想〜

どうもFuyaです。10月も後半戦。
今年も残すところ2か月半ですがいかがお過ごしでしょうか。
めでたく続いたので今回のNゼミ感想2回目も走り抜けます。
Nゼミについては前回の記事に詳しくまとめられていますのでよろしければそちらも合わせてお読みいただけると嬉しいです。
今回のテーマは「SNSでの誹謗中傷をどう防止するか」
それでは早速始めていこうと思います。

・SNSとはどういったものなのか
 

そもそもSNSとはsocial network serviceのそれぞれの頭文字を取った略称。
登録された利用者同士が交流できる会員制のウェブサイトサービスです。
(参考:総務省 国民のための情報セキュリティサイト SNSの仕組み

LINEやFacebook、Instagram、Twitterなど今現在世にあるSNSは多種多様。
いわゆる「匿名掲示板」とは異なりある程度はこちらの素性を明かした上での投稿が一般的ですが、設定さえ工夫すればほぼ「自分がどこの誰なのか」ということを明かさずに使う事もできるツールです。

最近では有名人がSNS上で匿名のユーザーからの誹謗中傷を受け、自殺に追い込まれるという事件も起こりました。
その防止のためにもSNSでの誹謗中傷を含む投稿を禁止するべきか、というところからディベートを始めました。


・言葉を消しても何も変わらない
ディベート上では「自殺に追い込まれるほど傷付いてしまう人が出るなら規制すべきだ」という意見に対し、「現状のシステムで規制をかけても意味はないのでは?」という意見が多数派でした。

Twitterであれば最近リプライを送れるユーザーを投稿者側で制限できる機能が追加されたり、攻撃的な表現を含むリプライを自動的に非表示にしたりという機能が存在します。
しかし「表現」に対して規制をかけたところで本質の部分では何も変わらないのではないかというのが多数派でした。

例えばある人が落とし物をしてしまい、それを拾ってくれた人が自分で届けにきてくれたときのある人の「わざわざありがとう」と、聞いてもいない事を教えてくれたお節介な人に言う「わざわざありがとう」ではまるで意味が異なります。SNS上では文字情報が基本なので、同じ文章でも意味が180°異なるということがいくらでも起こります。そもそも誹謗中傷自体が受け手の裁量次第ですから規制の強化を逆手に取って「誹謗中傷を受けた」と言いがかりをつけ、迷惑行為を働くような人も出るでしょう。

またTwitterにはすべての画像をURL形式で表示することはできても、リプライや通常の投稿で送られる特定の画像に関してユーザー側で自衛できる機能がありません。単語や文章を自動検出して検閲できたとして、膨大な投稿の中から一つの画像の内容までを自動で読み取れるようになるまではまだまだ時間がかかるでしょう。

・SNSは「部屋」

私が大事にしている考え方の一つに、「SNSは部屋」というものがあります。
現実世界の隣にあるもう1つの部屋。現実をちょっとだけ広げてそこで「現実ではできないコミュニケーション」が可能な空間。それがSNSです。
自由に出入りできて、自由に過ごすことができる部屋。けれどその中には大勢の人がいます。時には中の人同士で嫌な思いをしてしまう事もあります。それは現実世界で起こるトラブルと何も変わりません。
しかしながら「インターネットは虚構の世界」や「現実とは離れた異空間」と考えてSNSを取り扱っている人もいます。
手元の端末の先の世界は異空間ではなく、現実の隣にあって現実と同じ人が出入りしていることに規模が大き過ぎて気付けなくなってしまうのです。
この部屋は不思議な空間なのでどんどん分けることができます。細かく細かく分けた部屋の中で、「悪意」という毒ガスを撒く人が現れます。そうするとその部屋の中にいた人は全員毒を吸い込んでしまうのです。そうしてガスを吸い込んだ人達が部屋から飛び出て、ガスを撒き始める。これがSNSにおける誹謗中傷であると考えます。
「悪意」というものを「毒ガス」と例えましたが悪意はもしかしたらそれ以上にとてつもない力を持っていると言えるでしょう。一度悪意に触れてしまった温厚な人が攻撃的で独善的な人に変わったり、悪意に触れた人を巻き込んでいく力も他の感情に比べてとてつもなく強いです。
更にSNSでは「悪意である」ということに本人が気づかず発信する事も可能です。
同じ悪意を持った人間を探して集まることが容易であり、「自分と同じ考えの人が大勢いる」「自分は正しい」という誤解から「善意による行動」や「正義の為の行動」と言った大義を得てしまった「悪意」があまりにも発生しやすい空間であるからです。
私自身も幾度となく自分では気付かない悪意のままにSNSを運用してしまったことがあります。
これだけ危険性がありつつも残念ながら現代では「嫌ならSNSを見ない」という選択肢を取ることが難しくなってしまいました。この部屋は現実世界とより強力に、より密接に繋がり、日々その大きさが拡張されていくからです。


・まとめ

SNSで規制をかけることはシステム的にもその使い方を見ても現状難しいこと。
またそもそもSNSでは構造的に悪意が生まれやすく、その悪意に触れやすいということ。
これまでは主にこの2つについてお話してきました。
ディベートにおいても「誹謗中傷をなくすことは不可能なので、被害者を守る仕組みを整えるべきである」という結論でまとまりました。
私自身もSNSの取り扱いというものは非常に苦手です。結局のところ現実世界で人と話すのと何も変わらないので、コミュニケーション能力が要求されますし、一度に人間が受け取って良いであろう情報量よりかは遥かに多い情報が目の前を駆け抜けていきます。その情報に含まれる悪意も現実世界に比べたら桁違いでしょう。
被害者を守る為にできることはまず一人一人がその使い方を見直すこと。
気付かない内に自分の投稿が悪意に染まっていないか見直していくことで、それを目にする人が悪意に触れる可能性も少なくなると言えます。
ある意味無責任にも思えますが、特効薬のような方法がまだ見つかっていない現状では1人でも多くの人が意識していくべきであるように感じます。

この記事を読んだ方が毒ガスを撒く危険な人にならないように、また私達自身が悪意に触れず、広がり続ける部屋の中で快適に過ごせる助けにこの記事がなっていれば幸いです。
それでは次回がありましたらそちらでお会いしましょう。
またTwitterを開設致しました。(@fuya_nnnn)
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