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夏野菜を乾燥させてみた、2020年夏

 祖母は家庭菜園で野菜を作っている。田舎の家庭菜園なので、実際には実家だけでは食べきれないほどの野菜が採れる。その為、帰省する度に山ほどその野菜を持たされ、家へ帰ることになる。新鮮な野菜は美味しいし、いつもありがたく頂いて帰るのだが、いかんせん量が多い。私は一人暮らしなのだ。

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 先日も、この夏最後のゴーヤと共に、たくさんの夏野菜が我が家にやって来た。今年は休業もあり家での時間が出来たことから、冷凍野菜等ストックがかなりある。冷凍庫はいっぱいだ。さて、どうしたものか。

 たくさんの野菜と向き合うのを暫し放置し、夏山登山のTV番組を観ていた時だった。その方は、ドライフードを自作して山へ持って行く、と言うお話をされていた。作った料理を、オーブンで5時間ほどかけてドライフードにし、山では水から入れて煮て、戻して頂く。おお、ドライフード。私の最近の山はいつも、ゼリー飲料とナッツだった(暑いしね)。山でドライフードを使って料理、夢が膨らむではないか。

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 色々調べてみると、天日干しでも時間はかかるがドライフードは作れる様だ。食品乾燥機なるものも、手頃な値段から販売されていたが、この1回切りになったら勿体ないし…… 結局、ダイソーで干し野菜用の網を購入し、天日干しにすることにした。休業で時間はあるし、猛暑だ。こうして、初めてのドライフード、もとい乾燥野菜を作るに至った訳である。

 今回は、実家から貰って来た、ゴーヤ、ナス、ミニトマトに加え、舞茸としめじも途中から追加してみた。日中はベランダで乾燥させ、夜は部屋の中へ取り込んだ。

<1日目:朝>
 ミニトマトは半分に切って、塩を振って少し水抜きをした。ナスは半分煮切って、レモン水に少し漬けアク抜きをした(レモン水だと変色が防げるらしい)。ゴーヤはそのまま輪切りにして、ワタも種も一緒に干す。

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<1日目:夕方>
 朝に比べると、全体的に少し水分が抜け、シュッとして網の中で少し空間が出来て来た。でも触るとまだまだ水っぽい。食べ応えがあった方がいいな、とナスとゴーヤは欲張って厚切りにしたので、余計水分が抜けない様だ。トマトから濃い甘い香りが漂っている。

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<2日目:朝>
 夜の内に部屋の中でも乾燥が進んだ様で、また一回り小さくなった気がする。トマトは水分が多いので、まだまだ果肉感溢れている。若干、どの位かかるのか心配になって来た。

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<2日目:夕方>
 ナスとゴーヤは風邪で動く位、軽くなった。若干水分がまだありそうな気もするけれど、ここで出来上がりにするのも良いと思える程だ。トマトもぐっと小さくなったが、まだまだの様。ドライトマトからセミドライトマトへ方向転換をし、もう少し様子を見ることにする。

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<3日目:朝>
 ゴーヤとナスは網1段で納まる位の量になったので、空いた1段に真打登場、舞茸としめじを干してみる。トマトも乾燥が進んだが、セミドライにはまだもう少し時間がかかりそうだ。相変わらずトマトの甘い香りがしている。

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<3日目:夕方>
 トマトが結構シワシワになっていた。ただ、大きめの実は種の部分がいまいちグジュグジュしている。あと一息だろうか。きのこ類は水分が抜けるのも早く、ほぼ乾燥している。そして、きのこの香りが濃い。これは良い出汁になってくれる予感がしている。

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<4日目:朝>
 夜の内に乾燥が進み、トマトも間も無くセミドライになりそうな状態。この日を最後と決め、他の野菜もカラカラになる様に最後まで干す事に。きのこの香りがかなり強まっている。

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<4日目:夕方>
 4日間干して、トマトはセミドライになった。その他は完全に乾燥し切ってカラカラだ。どれも生野菜の時とは比べ物にならない位、香りがぎゅっとしている。

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 完成した干し野菜たちは、お皿一つに乗り切る位の量に。軽いしコンパクトに仕舞っておける。素晴らしい。

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 トマトはオイル漬けに。パスタや素麺と合わせて頂く予定だ。

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 他の野菜は保存袋にシリカゲルと一緒に入れて保存中。スープに使っても良いし、ナスは水で戻して豚バラと味噌炒めも美味しい。ゴーヤもチャンプルーに出来るのではないだろうか。

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 楽しみは増すばかりだが、生憎、まだ山では試せていない。早く行かないと、家で全て消費してしまいそうだ。空気がそろそろ秋の様相となって来たので、もう少ししたら、また歩き出したいと思っている。

 また野菜が沢山やってきたら、干し野菜、と言う選択肢も、良いのではないだろうか。

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