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休職経験のある人に読んでほしい

はじめに

この記事を読んでくださる方へ。
社会人として働き始めたのはいつですか?ワタシ不破は新卒で働いき始めた年齢は26歳になる年だったので、ストレートで大学に入りを4年で卒業する人達より3年遅れて新卒という形で働き始めました。

苦労したことがあるかと聞かれたら、う〜ん、あるようなないような…。

20歳の時に大学をやめた理由

少し大学時代の話をしますと、私は大学2年生になった20歳の時に通っていた大学をやめました。思い返すと私の退学届けを受理してくれた教務課のお姉さんはとても親切で、退学届けを出す時に「休学と退学選べるけど、本当に退学でいいの?」と聞いてくれました。大学に戻るつもりはなかったけど、一応「休学と退学って何が違うんですか?」と聞いてみました。そうするとその親切なお姉さんは「休学は授業料の1/3を払い続けるけど、籍をおいておける。退学は何も払わなくていいけど、3年以内なら取得した単位はそのまま再度入学金を払えば戻れるのよ、1年以上休むつもりなら退学の方がお得だよね」と言いました。

「えっ退学めっちゃお得ですね、やっぱり退学で」と意気揚々と退学届けを出してきました。
そんな訳で20歳の夏にはフリーターになった私ですが、今振り返っても「マジで良い決断したね、自分!」と思います。

懐かしの神奈川県の戸塚にあるキャンパス


3年間で経験したこと

そこから3年間は本当に色んな経験をしました。
簡単に書くとこんな感じ

  • やばい居酒屋で人が堕ちていくところと店舗経営を学んだ

  • 感動するサービスとは何か?お金はどこから来ているのか?を学べる飲食店でせっせと稼いだ

  • 金融系とか衛星系コールセンターやクレカの勧誘などのバイトをして営業とは何か?を学んだ、せっせと稼いだ。

  • 日本語教師の資格取った。資格と取るために通った学校で変な友達、おもしろい先生、尊敬できる人とたくさん出会った。そしてよく朝まで飲んだ。

  • 四谷の英語の学校に通って、四谷のマダムや中小企業の社長と毎週ランチに行って視野が広がった、自信がついた。

  • オーストラリアにいって日本語教師のインターンをした、変な友達たくさんできた。フリアコで生きる人、世界を旅する人、ワーホリの人との出会い、アフリカ人とのシェアハウス経験、ドミトリーから学校通う経験。エアーズロックでアボリジニに怯える経験etc…

  • 海外20数カ国バックパッカーした。1番楽しかったのはタイのチェンマイでの多国籍トレッキングツアー3泊4日旅。1番怖かったのはモロッコ深夜バスからの親友が痴漢にあって撃退した旅。エジプトでボラれてブチ切れてソファを蹴って、逆ギレされ友人になだめられて自分の小ささに気づいたのは今も良い思い出。ペルーで陽気な日本人のおじさんとサングリア飲みすぎて、体の水分無くなったとと思うほど吐いた旅。などなど

こんな感じで20年生きてきた自分の価値観ひっくり返るほど、楽しいこと
びっくりすること、ブチキレる、悲しくなること、人間不信になること。本当にたくさんの経験ができた3年間でした。これほど濃かった3年間、その後あるかしら?と思います。当時の写真を見たり、仲の良い友人と話したりして思うのは、間違いなくこの経験が今の自分の仕事に繋がっているということです。


暇すぎて変な帽子買ったインドのダージリン

本題

本題からだいぶそれましたが。
ダイバーシティ工房で働きたいと思ってくれた人で休職経験がある人は、ぜひその経験について教えてください。という話です。

なんでかって?休職した理由とかその間に何をしていたか、とか何を考えていたのか、そしてなぜ今また働きたいと思うようになったのか。
シンプルにそんなことをお聞きしたいので

休職の理由として多いのは、メンタルが病んでしまったという理由だと思います。

背景は人それぞれだと思いますが、多くは人間関係ではないでしょうか。
そして、その人間関係の背景には過度な期待によるプレッシャーやストレス、そしてそれを相談しにくい環境など。
他者からの評価を気にすることで自分の健康を損なう働き方をしてしまったり、上司の言っていること、任される仕事が明らかに自分の能力や勤務時間、そして使えるリソースでは難しい状態が続くと、精神的にもなかなか苦しいと思います。

新卒時代の苦い経験と退社

私自身も新卒で入社した会社は超体育会系の専門商社で、任された仕事を遂行できない人には容赦なく罵声が浴びせられて、同期や同じ仕事をしている人といつも比較されたり、いる意味がないと言われるような日常でした。

私がその会社を選んだ理由は自分が旅してきたアジアの国々の経済発展に関わりたい、現地の人の雇用環境や労働環境を日本のものづくりの力で向上させたい、と思ったからです。そしてそれを実現できそうな形で、自分が何度も訪れたタイ、ベトナム、インドなどの日系企業進出のサポートをしている会社でした。

でも実態は、現地の人を尊重しているとはとても思えないような言動を、当時の事業本部長や部長が日々の飲み会の中でしていたり(ちなみに当時の事業本部長は今は社長になっています)それに違和感を持ちながらも従うしかない先輩達。そして毎日浴びせられる罵声や社内の一部の人への執拗な暴言など聞いている内に次第に頭痛がしたり、日曜日の夜は吐き気がしたり、時には熱が下がらなくなったり。 1年目の途中からそんな日々を送っていました。

どんなにその現状を自分とは切り離せして考えようと思っても、会社にいる時間が1日10時間以上と長いので、何とか気持ちを切り替えようと思っても難しい日々でした。

このままではおかしくなってしまう。自分が自分でなくなってしまうし、今まで違和感や直感に従ってきた自分がいなくなってしまう。ここに居続けるには自分を殺して働くしかないけど、そんなことできる訳がない。

そんな私が何とかやっていけたのは同じ部署にいた同じ名前、同じ誕生日、インドが好きなことや親の職業まで一緒の同期がいたからです。その同期と毎日のようにランチタイムに、「この会社はやばいよね」「どうやったら変わる?」「無理、もう辞めたい」などと愚痴る時間が持てたからです。

それでも上司の罵声や会社の風土が変わることはなく、私は1年と数ヶ月でその会社を退社しました。途中熱が出たり、吐き気がしたりした時点でもう自分はここでは働き続けられない、これ以上ここにいると多分働く気力、何かしたい!と思う気持ちさえなくなってしまう、と強く感じたからです。

その気持ちが間違っていないと感じたのは、同期の存在や今の夫の存在が大きかったと思います。具体的には当時、隣の部署で働いていた現夫が一足先に会社を辞めたことも大きな要因です。

当時の彼(現夫)はTHE 体育会系の見た目。坊主で黒く、ガタイもいい。
声も大きく、いつも電話しながらドスドス歩いたり大きな声で笑っていて、「こーゆう人がこの会社ではやっていけるんだな〜」と少し離れた場所で見ていました。

大きな声でドスドス歩いていた坊主の人

そんな彼と初めてご飯を食べに行った時「あの会社やばいよね、俺今年で辞めるんだ」と聞いてから、自分の違和感はおかしくなかったんだな、海外に行って大学3年やめてフラフラ自由に暮らしていた自分だけが感じていたんじゃなくて、こんなに活躍していそうな、イカツイ坊主のこの人もそう思ってたんだ。と、とてもホッとしました。

そんな彼の存在もあって、新卒で入社した会社は1年強という短い時間で辞めまることになりました。

休職経験は自分の価値観の現れ

ここまでは新卒で入った会社を退社するまでのお話をしました。
私は多分あのタイミングで「辞める」という選択肢を選ばなかったら間違いなく、精神的にきつくなってどこかのタイミングで出社できなくなっていたと思います。
大学も同じです。大学の場合はお金を払って通う場所なので、行かなければ単位が取れず留年するだけですが、会社の場合は欠勤が続くと必然的に休職になりますし、会社によってはそのまま退職(解雇)になることもあると思います。

休職することに至る背景には、その過程で自分が大事にしたい価値観や働き方が尊重されない出来事、自分にできる業務量やそれを指示してくる上司との信頼関係が損なわれる機会があると思っています。

私の場合は尊敬できない、むしろ人として距離を置きたい人に対してあたかも尊敬するような振る舞いをしたり、人を人と思わないような暴言の中でそれを普通のこととして働き続ける、ということが無理でした。

自分の能力や使える時間、人的資源、資金が明らかに不足しているのに過剰な目標を与えられたり、苦手なことを得意なふりをして働くのも本来の自分の意志に反してつらいと思います。

ストレスや違和感が体に出たタイミングで休職をしたり、退職できたりした人はすごいと思います!その決断と行動力が素晴らしい。

最後に

私たちと働く上では、なるべく自分の過去や現状をありのままに教えてほしいと思っています。休職経験は決してネガティブな職歴ではありません。ミスマッチな職場に出会ってしまうこと、話が通じない上司や同僚と同じ職場になることは運みたいなものだと思います。

ただその経験を元に自分が望む働き方は何なのか、自分が大事にしたいことは何なのか。そこには時間をかけて向き合って欲しいと思っています。

自分と向き合うことは、時として思い出したくない過去を思い出す作業など苦痛を伴うこともあるでしょう。でもその時間は必ず自分自身への理解に繋がり、また自分と深く向き合ったことがある人は、同じように人に関しても深く向き合えるようになると感じています。

ダイバーシティ工房の事業はどれも対人支援が中心です。管理部門であっても、現場の人とのコミュニケーションの機会は少なくありません。

だからこそ、ぜひ自分が精神的に辛かったこと、仕事やプライベートでうまく行かなかったこと、誰にも言えないくらい悩んだ経験を振り返ってみてそこで発見した自分なりの価値観を教えてください。

その時感じた違和感や劣等感、自分だからこそ感じた気持ちは必ず働く上でのこだわりとなり、強みとなり価値となるからです。

そして振り返ってみて気づいた自分が働きやすい職場や、職場の人との関係性、業務内容、拘束時間、コミュニケーションスタイル、得手不得手もあわせて教えてください。

これを読んでくださる人といつかお話できる日を楽しみにしています。



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