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掌編小説

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拙い文章ですが頑張って書いています。 物語の中に「手」をキーワードに入れてみたい と思っています。
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#掌編小説

掌編小説|ハーフムーンの夜だから

掌編小説|ハーフムーンの夜だから

仕事帰りにいつものBARへ寄る。ここは僕のほっとできる場所。

関西弁で小気味よく話すマスターに何でも話せ父のように慕っていた。細長いビルの高層階にある店内は ぐるり三方向ガラス張りで外の景色・月や空もよく見える。窓に沿って横並びに座れる席は満月の日はカップルで賑わっていた。

カウンターでウイスキーをロックで丸氷を揺らしながらゆっくり飲むのが好きだ。琥珀色の中で透明の輝きを放つ満月が僕の疲れを癒

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