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魔法のデミグラスソース(宝くじ✖️魔法学校、二次会✖️デミグラスソース)

 遂に魔法学校の二次の卒業試験が始まった。
二人一組となり、デミグラスのオムライス作りを行う。

 私はコンビを組んでいる器用なガブリエルにオムライスの方をお願いし、自分はデミグラスソース作りに集中することにした。

 材料は予め調理台の上に用意し、それに魔法のレシピをアレンジし混ぜていく。
これで得点を稼げればきっと卒業出来るはず。

 先生がえへんっと咳払いをした。
「えー皆さん。それぞれ趣向を凝らしたオリジナルのオムライスが完成するのを楽しみにしています」
 そう言いながら各グループの作業をチラリと見て回る。
「隠し味は大事ですよ」

 ふと相方を見ると、オムライスは程よいトロトロ感を残し完成するところだった。
 やはりこの人の腕前は嫉妬するほど素晴らしい!
 私はそんなことを考えながらデミグラスの仕上げに魔法でつくり出した密色の液体を注いで丁寧に混ぜあわせる。

「さぁ、出来たグループから手を上げてください」
 私はガブリエルにデミグラスの味を確かめてもらうとすかさず挙手した。すると間もなく先生がこちらへやって来た。
 銀色のスプーンをお渡しすると、先生は鼻から息をすぅーと吸い込み匂いを確かめてから一口お召し上がりになった。

「エマさん、これは大変素晴らしい出来だわ。ソースの仕上げに魔法で拵えた林檎果汁を使いましたね?」

 すぐそばでは重度の林檎アレルギーのガブリエルがピクピクとアレルギー反応を起こしている。

 彼はそのまま二度と動かなくなり、私は毒を使わずに人間を殺めることに成功した。お蔭で万年ビリを返上し首席で卒業することが決まり、お祝い金も頂けることとなった。

 皆が口を揃えて囁く。
「エマさんはまるで高額の宝くじに当選したみたいね!!」

                 (了)

このお話はこちらの企画に参加しています❣️
先週書けなかったので、先週分のお題もミックスしてみました(笑)

皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします(✿ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾♡

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