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【短歌連作】黒い春

2004/04/02作 (sr31より転載)


真っ白な桜が此岸を埋め尽くしうちなる狂気が疼きだす春


ダラダラと鼻水みたいに流れでてしまいそうな妄想止まれ
 

好きだったすべてを忘れる努力するあなたのカケラが散らばるココロで
 

裏庭にあなたのお墓を作ったの死んだと思えば諦めもつく

 
太陽が出ているあいだは目を瞑りじっとしている眩し過ぎるの
 

すぐに散る花の命のはかなさが羨ましくて身よじる深夜

 
道端に咲いてるタンポポ見かけたらわたしの生まれ変わりと思って
 

愛犬と歩む田んぼの脇の道地面を静かに四季が移ろう

 
偉いのは鳥だと思うだって空あんなに自由に飛べるんだもの

 
訃報受け大橋を渡るタクシーであの夜と同じ景色のゆらめき



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