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【DAY38】「カステラ」は、「カスティラ王国」から…

先週長崎に滞在してましたが、おみやげのひとつにカステラを買ってきました。トレーニング前のカーボ摂取用として…。「なんやそれ?」って話ですが、パーソナルトレーナーからのアドバイスによります。筋トレのパフォーマンス向上に良いようですね。

ダイエットとは直接関係ない話ですが、今日はそのカステラの話をしようかと思います。

買ってきたのは「岩永梅寿軒」のカステラ

ネットではたしか数ヶ月待ちの商品だったかと思います。店舗では基本営業日は毎日買えるとのことでしたが、10時開店でもう12時には売り切れてることもあると聞いて、10時前に行ったら、もうすでに何人か並んでました。
個数制限とかはないようで、おひとりで10本とか買う方も…。そりゃすぐに売り切れるはずです。

筋トレのパフォーマンスがどれくらい上がったか、その実感は、まだそんなにはありませんが、おいしさは抜群でしたね。

パッケージの中には、こんなカードが入ってました。
裏面を見たら、由来が書いてあって、「カスティラ王国」の文字が気になり、ちょっと調べてみました。

名前の由来にはふたつの説が…

もともとは、15世紀から16世紀にかけて日本を訪れていた、ポルトガルの貿易商人やキリスト教の宣教師によって伝えられたと言われていますが、まずは名前の由来から…。

ひとつ目は「カスティラ王国説」
カスティラ王国(資料によっては「カスティーラ王国」と書かれているものもあります)は、1035年から1715年までイベリア半島の中央部、今はスペインになってますが、そこで栄えた王国だったそうです。そこで生まれたお菓子が「カステラ」という名前の由来だとする説ですね。

日本へ訪れていたポルトガル人が、「このお菓子はなんと言うのか?」と聞いてきた日本人に対して、「カスティラ王国のお菓子だよ」(ボロ・デ・カスティーラ)と答えたそうですが、それを聞いた日本人が、お菓子の名前を「カステラ」と言うのだと勘違いしたままで、その名が広まったというものですね。

で、ふたつ目は「カスティーリョ説」。スペイン語で「城」という意味ですね。
スペインでお菓子を作るときに、メレンゲをしっかりと泡立てて「お城のように高くなれ!」と掛け声をかけたところから、その言葉が耳に残って「カステラ」と言うようになったという説ですね。
ひとつ目のほうが有力っぽいですけど…。

カステラのお菓子としての発祥の地は…

カステラと呼ばれるお菓子のルーツですね。
ここでもふたつの説をご紹介します。

ひとつ目は、ポルトガルの「パン・デ・ロー」という焼き菓子。
ポルトガルでは、各地でその名のふっくらとした焼き菓子が盛んに作られていたそうです。見た目はチーズケーキみたいに見えますが、これがカステラの原型ではないかという説です。

ふたつ目は、スペインの「ビスコチョ」という食品。
スペインで船に乗せる食料の「乾パン」として作られていた「ビスコチョ」が原型だとする説もありました。当時、スペイン海軍の保存食として用いられてきたものだそうです。
現在、長崎カステラの老舗「福砂屋」さんでもつくってるみたいです。

いつ、誰が、日本へ持ち込んだのか…

次は「伝来」について。

1494年、イベリア半島は「ポルトガル」と「カスティラ」というふたつの王国が領土を分け合っていました。
ポルトガルは喜望峰を回って東から、カスティラは南米ホーン岬を回って西から、それぞれ日本にやってきました。
カステラは、これらの国の貿易商人やキリスト教の宣教師たちによって日本にもたらされたと言われています。

伝来地にも説があって、ひとつは「長崎初上陸説」
イベリア半島を出発した一行は、地球を半周して種子島、鹿児島、平戸を経て長崎へと到着しました。
1570年には長崎が当時唯一の外国貿易港として開港され、翌年には初のポルトガル船が入港しています。つまり、当時は長崎が唯一外国に開かれた港。みなさん歴史の授業で習ってると思いますが、それが「出島」というところですね。

もうひとつは「平戸初上陸説」
地元でまことしやかにささやかれている噂。『カステラは長崎よりも先に平戸に伝えられ、平戸で今でも作られている「カスドース」がカステラの完成形だ』『長崎のカステラはカスドースの未完成品なんだ』が、それです。
「カスドース」は、カンタンに言うとカステラのフレンチトーストみたいなものだそうですが、見た目はカステラに近いですね。

確証というか、証拠らしきものは見あたりませんでしたが、平戸にポルトガルの船が初入港したのは1543年。長崎への初入港は1571年です。平戸説もなくはないかもしれません。

久しぶりに食べて、実においしいお菓子だなぁ、とあらためて思いました。昔の私なら、一気に1本まるごと食べてしまいそうです。

日本茶にもよく合いますしね。洋菓子のような、和菓子でもあるような…。どことなくほっとするような、不思議な存在ですね。

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