なんでも療育って言葉つけたら療育になるって思ってないか?
放課後等デイサービスの2類型化は、2021年10月31日に厚生労働省が定めた方針で、2024年の法改正により「総合支援型」と「特定プログラム特化型」の2つに分類されます。この変更により、事業所がどちらにも当てはまらない場合は公費の対象外となります。また、5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)に基づくアセスメントと支援の提供が義務化され、子どもの発達を促進することが目的です。
こんな風に法改正になったものだから、どこの事業所も対応が大変になってきている。
で、本来の目的
「子どもの発達を促進すること」がないがしろにされてしまっているんじゃないかと心配している。
この法改正に合わせた支援を計画するのはさして難しいことではないと思っている。
いろんな情報はすぐ検索すればでてくるから良さそうなプログラムを計画してとりあえずやればいいのだから。
ありがちなのは
①通常の保育園や幼稚園、学校で取り組んでいるプログラムをそのまま導入していること。
②支援者のやりたいが優先されて子どもたちが置き去りにされてしまっていること。
③個々の発達に合わせた柔軟性に欠けるプログラムになってしまっていること。
①の場合は特に情報をそのまま導入してしまっている。その事業所に通っている子どもたちの顔を浮かべてアレンジしたり、簡単に写真やイラストをはりつけただけとか感覚にさほど刺激を与えない材料を使っていることなどは改善の余地が感じられる。同じようなこと園や学校でやっていないだろうか?と疑問を抱かないのだろうか?同じようなことをやっている場合はそれは通常の子どもたちを対象にしたプログラムであり、療育的な視点を持ち、アレンジしたプログラムに替える必要がある。
②「これおもしろそう」とかいう支援者の情的な視点でプログラムを選んでしまっている場合。子どもたちが「きゃー」と言って走り回ったり、単純に笑い、喜んでいる状況が生み出されたら良し!って思っていないだろうか?
私個人的には「子どもの発達をそのプログラムでどう伸ばすのか?」が支援者側になければ、通常の自由遊びと変わりがない気がする。
③これも大事。柔軟に変化を持たせるということ。そうしなければ個々に発達を伸ばすことは難しい。
以上が私個人的に今思っていることである。
もちろん、どのようなプログラムを行っても個々に良かったこととして評価することは可能である。
なぜなら、「みんなと同じようにプログラムに参加できた」と評価すればよいのだから。
が、しかし本当に参加していたのだろうか?
それは、参加と言えるのか?
など、検討すべき点は沢山ある。
形ばかりが先行して、子どもの発達は置いてけぼりになっていないだろうか?
と不安になる。
そして、強く思っているのは
この子たちは果たして分けられたところで育つのが本当に良いのだろうか?ということである。
昔は、もっとインクルーシブ教育だったのではないか?と。
幼児期に発達障害の疑いがあると診断された子は
その後もずっとその状態でにあらず、発達が適切に援助される環境に育てば疑いははれていくのだが、そのようになっているのだろうか?と考える。