ムニューチン爆弾 共和党の上院議員はムニューチンに賛同

 ムニューチン爆弾はまだくすぶり続けています。金曜日の市場では話題になったものの、株式市場への影響は極めて限定的でした。バイデン時期大統領の政権移行チームから「無責任だ」と文句は出ていますが、市場は来年1月20日になれば、民主党からもっと大きなサポートが規定できると考えているのでしょうか。
 しかし問題は、期限なのです。12月末というのは、いろんな意味で問題です。銀行の期末で、バランス・シートの縮小に動きやすい時期です。コロナの第3波が襲ってきている中、経営危機が迫っている企業は多いと思います。銀行は予備的な意味で、多くの不良債権予備軍を計上するかもしれません。海外の金融機関へのドル融通がうまく行けばいいのですが、年末越えのドル・ファンディングは毎年波乱要因です。昨年も苦労しましたが、9月のレポ・ショック以降、レポ市場に潤沢に資金を供給し、短期国債も購入していました。今年の年末は逆です。今年の2月に株式が下がり始めたのは、パウエル議長が、量的緩和の縮小をほのめかしてからでした。金曜日は何とか持ちこたえましたが、月曜日以降の米市場には注目です。プロでなければ、クレジット・デリバティブの市場は見れないですし、社債のフローも見えません。手っ取り早くクレジット市場の危機を察知するには、クレジット市場の参加者のうち最もリスクの高い投資を行っているBDCの株価やETFの動向を見るといいでしょう。

BDCリスト

 BDCのなかでも、配当利回りが高い銘柄は市場からの低評価ですから、よりリスクの高い運用をしている可能性が高いです。

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