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価値を技術化することがMOT

MOTで思考することは、未来の場において、人々が心の底から幸福を感じることが出来る技術を想起し実現することである。即ち、技術を価値として人々に認識して頂き、そして活用して頂くことで、新たな幸せの有り様を見出して頂くことである。それでは技術を価値化するということは何を示しているのだろうか。商材を製造し、それを多くの方に購入して頂きたいと願う、その願った者にとっての一人称価値であろうか。

その見方も可能だが、商材を購入した者にとっての『価値』とは何かを考えるべきだ。購入した個人の潜在意識や潜在能力を顕在化させてこそ『価値』ある商材と言える。購入者は、その価値を受け取ることで、自らが作り出せる世界観を広げる。全世界に受け入れられたiPhoneなどは、世界に非連続な感動を与えた。即ち、これは売り手にとっても購入者にとっても能動的な価値と言って良い。

すると一人称では無い『価値』が存在していることに気付く。受け取り手に心の高揚を呼び起こし、その行動に劇的な変化を与える。商材が有する価値は、買い手の心への働き掛けである。何かの目的を達成する為の道具を得る程度の便利さの獲得では無く、それを用いることが新たな目的を喚起させ、それを達成させる感動の源泉が価値である。このように考えると、作り手が顧客に提供した価値は、顧客をどこへどのようにいざなった結果、顧客はどれだけの深さで感動したかで評価されることに気が付く。