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Z世代よ、旗手たれ!

Tier(n)企業がペルソナをイメージ出来ないのは、部分図面のみが与えられ、全体構造の中でどのような機能を担うのかが提示されない為である。極端な場合では、どんな商材に活用されるのかまで秘匿される。それ故に、B2B企業殿の現場リーダーに新規事業におけるペルソナを描いて頂きたいとお願いすると、決まって「次工程の工場長」がペルソナとして認定される。B2B企業殿全てがそうなるわけではないが、日本の中堅・中小企業の代表的反応だと感じている。

技術経営の社会人向け実践講座において、B2B2B・・・B2Cの連鎖において「C」をイメージすることが如何に困難であるのかを体験してきた。一方で、「C」をイメージして頂けた事例も存在する。そのトリガは学びに内省を取り入れたことにあると確信している。自らの価値観からフリーにビジョンを描いて頂く。

この時、「その道数十年」という歴史が内省を邪魔することも見えてきた。他律機能による技術経営の困難さがここに垣間見える。図面慣れは自らの内省すら歪めてしまう。与えられることの当たり前化が、二次元の図面を廉価に三次元化する事が自らの価値と置き換えて納得している。我が国のものづくり産業は、その究極の姿であると信じたい。究極の姿であれば、ここからあるのはビジョンに基づいた新たな価値の創出に取り組む時代の幕開けである。Z世代諸氏に、その旗手を任せたい。