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うわっ!これも極上のマンガでした!

またまた、カワグチ カイジ氏の作品「沈黙の艦隊」の読後感想。
これもあまり予備知識のないまま読んだ作品。1988年発表。
自衛隊の原潜が反乱を起こしたというただのミリタリーマンガかと思いきや!

これが奥が深い!
タイトルの「沈黙の艦隊」とは、「潜水艦戦力」を意味する英語の「Silent Service」の直訳によります。
なんと8年ほど週間モーニングに連載されていたらしい。
ストーリーは
日本の近海で海難事故が発生した。千葉県犬吠埼沖で、海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」がロシアの原子力潜水艦と衝突し沈没、「やまなみ」艦長の海江田四郎二等海佐以下全乗員76名の生存が絶望的という事故の報道は日本に衝撃を与える。しかし、海江田以下「やまなみ」乗員は生存していた。彼らは日米共謀により極秘に建造された原子力潜水艦「シーバット」のメンバーに選ばれ、事故は彼らを日本初の原潜に乗務させるための偽装工作であった。
アメリカ海軍所属となった日本初の原潜「シーバット」は、海江田の指揮のもと高知県足摺岬沖での試験航海に臨む。しかしその途中、海江田は突如艦内で全乗員と反乱を起こし、音響魚雷で米海軍の監視から姿をくらまし逃亡。以降、海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を名乗る。さらに出港時「シーバット」は核弾頭を積載した可能性が高い事が発覚。
アメリカ合衆国大統領ベネットは、海江田を危険な核テロリストとして抹殺を図る。海江田は天才的な操艦術と原潜の優れた性能、核兵器(の脅威)を武器に、日本やアメリカやロシア、国際連合に対峙してゆくこととなる。 (Wikipedia)

そうそう、最初は単なる原潜の艦長が起こした、クーデターの話かと思いきや、なんとその後の展開が痛快!
そしていっきにラストまで読み進んでしまう作者のストーリーテリングの絶妙さと、ミリタリー関係だけにとどまらない膨大な知識と見識のすばらしさ!
これで とりこになってしまいました!

根底に流れるのは平和への願い、核兵器の廃絶。誰もが願っていることだと思う。
ちなみに防衛省の方がよく読まれていたらしい。
わたくし自身は戦後生まれですが、父親は戦争体験者。悲惨な話を何度かききました。
戦争は良くないと思いますが、自国を守ることは非常に重要だと思います。しかしながら専守防衛という縛りがある。やられてからは遅いと思いますが。
実際には軍隊なのに、軍隊とは呼べない歯がゆさ。カワグチ氏の作品にはその問題意識が提議されているように思います。

世界が一つになる時は将来くるのでしょうか?

少し前にFBで掲載されていましたが、ヨーロッパの人たちのDNAを調べると、憎んでいる人種や国の血が自分に流れていることを知った治験者が愕然とするという記事(広告)が載っていました。

全世界でもヘイトスピーチや人種差別、最近では"BLACK LIVES MATTER"など心が痛みます。
日本人も純血の日本人なんかおそらくいないのに、、、と思ってしまう今日この頃です。

世界には地球が何回も破壊されるほどの核兵器が存在しています。
世界の人々がひとつになる前に地球が滅亡しないことを祈ります。

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