30分話しただけで初めて会ったお客さんと幼なじみのように親しい関係になる方法
上手くいかなかったのは準備が少しできていなかっただけかもしれません
私は前回、『取り組む順番を変えたら売れるようになった、5つのテーマ』の中で、話す順番を変えたら売れるようになったという話をしました。
売れない時代にやっていたのは、1番目は今すぐ買う人を探していました。2番目はお金を持っていそうな人を探していました。3番目は商品を気に入ってくれる人を作るために一生懸命説得することでした。時期のこと、お金のこと、売っている物のこと、この3つのことを頑張っていたのが売れない時代でした。
そして、いろいろ試した結果、話す順番を人、物、金、時期、プランにしたときに、スムーズに契約まで進むようになりました。
人を知り、欲しい物を知り、予算やお金のことを知り、買いたい時期を知り、希望の計画を聞きます。また人を知ってもらい、売っている物を知ってもらい、金額を伝え、購入にかかる時間や手に入る時期を説明し、間取りや進め方のプランを説明します。この順番にすることが売れる営業に近づく方法ですとお話ししました。
これを読んで同じように試したけれど上手くいかなかったという方がいたら、それはもしかすると、これらの話に入る前の準備ができていなかっただけなのかもしれません。
お客さんとの関係性がまだできていなかった。お客さんが話を聞く気持ちになっていなかった。お客さんが話しやたい気持ちになっていなかった。ただそれだけのことかもしれません。今日はその準備のことについて話をしようと思います。
(⬇︎前回の記事)
営業の話がスムーズに進む時は、
・お客さんとの関係がギスギスしていなくて
・お客さんが聞きやすい、話しやすい環境が整っていて
・着座している
ことは必要になります。
環境を整えたり、座ってもらうための声かけについては別の機会にするとして、今日は、お客さんと親しい関係になる質問方法についてお話しします。
今回お話しするのは関係性の作り方についてです
この方法は、一度知って使えるようになれば、一生役に立つ方法です。
営業で使えるのはもちろんですが、仲のいい友達ができたり、目上の人から可愛がってもらえるようになったり、年下の人から慕ってくるようになったりします。
そもそも私は営業としてお客さんといい関係を作り買ってもらえるようになりたかったのでこの方法を学びました。その方法を知ってから使えるようになるために練習をしました。最初は1人でぶつぶつ言いながら練習です。その次は、練習相手が欲しかったので、社内の若手社員に1人ずつ相手になってもらいました。ただ、その時は練習相手になってくとは言わず、普通に雑談をするように話をしただけでした。その結果、彼ら彼女らとは、とてもいい関係になりました。後輩たちが私のファンのように慕ってくれるようになりました。そのお陰で、その後五年間の研修中はとてもスムーズに進みました。研修を終えた後輩たちは今では友達として親しくしてもらっています。
この話し方の魅力は
・初めて会った人と幼なじみのような親しい関係になれること
・かかる時間が30分ほどですみます
・時々ですが受注活動に向いていないお客さんを見つけることができます
それでは、この話し方について順に説明していきます。
一つの例として、お店にお客さんが来店された時を再現します。
お客さんはお店の中に入って、店内をひと通り見てもらい、その後、席に座っていただいたところから始めます。
1。現在を聞く
営業「できる限り良い提案をさせてもらいたいと思っているので、お客様のことを少し教えていただきたいのですが、いくつか質問させてもらってもよろしいですか?」
(解説)話の入り方はいろいろありますが、初めてこの方法を試す時には、質問させてもらう承諾をいただいてから始めるのがいいでしょう。慣れてくればここをすっ飛ばしても大丈夫です。
営業「まずお名前を教えてもらってもよろしいですか?」
お客さん「(苗字だけを伝える)丸丸です」
営業「ありがとうございます。よろしければ、下のお名前も教えていただけますか?」
お客さん「(下の名前も教えてくれる)角角です」
営業「ありがとうございます。丸丸角角さまですね」
営業(聞いた名前を手帳に大きく記入する)
営業「丸丸さん、お名前はこの文字で合っていますか?」
丸丸さん「はい、大丈夫です」
(解説)名前を聞いたら、以後は名前で呼びかけます。そのために名前を忘れないようにしっかりとメモします。
(解説)特徴的な名前だったら、ここで名前の話に触れてもいいですが、後々名前に触れるタイミングもあります。
営業「丸丸さんは今どのようなことをされているのですか?」
(解説)返ってきた答えに合わせて次の質問をしていきます。
丸丸さん「はい、会社員をしています」
営業「会社員をされているんですね。どのような物を扱っている会社なんですか?」
丸丸さん「住宅を売っている会社です」
営業「住宅を売っているんですね。丸丸さんはその中でどのようなお仕事をされているんですか?」
丸丸さん「今は検査の仕事をしています」
営業「なるほど、検査をされているんですか。検査ってどんなことをするんですか?」
丸丸さん「工事が終わった後を見て、出来上がりの良し悪しをチェックするんです」
営業「ほー、なかなか大変そうな仕事じゃないかなと想像するんですが、実際どうですか?」
丸丸さん「そうですね、結構気を使いますね。見逃したら、悪い商品のままお客様に届くことになるので、それを防ぐために気は抜けないですね」
営業「やっぱりそうですか。重要なお仕事ですね」
丸丸さん「いえいえ、そんなこともないですよ」
2。過去を聞く
営業「ところで、その仕事が初めてのお仕事ですか?」
(解説)社会人になってからずっと同じ会社の人もいます。違う仕事をしている方もいます。ひとつずつ前のことを伺っていこうとしています
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