意識の位置を意識する

今あなたは、どこに自分の意識を置いていますか？

今この文章を読んでいるあなたの意識はどこにありますか？

恐らくスマホやPCを使っている間は、ほとんど頭に意識が上っていると思います

特に頭の前の方の、自分の頭部から少し離れたところに意識が位置している場合もあると思います

この「意識の位置を意識する」というのは、自分の感情に囚われないようにするためのいい訓練になります

仕事をしている時

食事をしている時

寝る時

お風呂に入る時

座ってリラックスしている時

自分の意識は今、どこにあるのか？

もしあなたの意識の位置が、何をしていても常に頭部にあり、グルグルグルグル考え事ばかりしていたり、過去を思い返していたり、未来のことを妄想してはあらゆる想定を繰り返しているとするなら

あなたは簡単に、感情的思考の渦に巻き込まれる傾向があると思います

そしてあなたは、今ここにない何かを見つけるために常に駆り立てられていると思います

ここではないどこか行こうとしている

ここにはない何かを得ようとしている

自分ではない誰かになろうとしている

そしてどこに行っても、何を得ても、何になっても、この焦燥は終わらない

なぜならそれらは全て、頭で作られた幻想だからです

そしてまた、頭に意識が上って、グルグルグルグル

まずはどれほど無自覚に自分の意識が外界の刺激によって引っ張られているのかを知ること

これが「意識の位置を意識する」の始まりです

もしかしたら自分の意識の位置すら意識できない状態かもしれません

それはもはや自分自身を見失っていると言えるかもしれません

なぜ、そう言えるのか

身体を壊す前の私が、そうだったからです

外界から受ける刺激に影響を受け、自分の自由意志だと思い込んで自らを駆り立て、結果抑圧された感情が生み出す渦の中に巻き込まれる

私が身体を壊してから回復し、自己変容する過程は、「意識の位置を自ら意識できるようになり、意識の位置を自ら選択できるようになる過程」とも言えます

意識の位置を意識できるようになったら、今度は徐々に、意識の位置を選択できるようにしていきます

これはつまり「意識の筋トレ」です

それができるようになってくると、何か自分の感情が揺り動かされる状況が来ても、頭に立ち昇りたがる意識の動きに敏感に気づき、グッとこらえ、意識を自分の身体全体に浸らせたままでいられるようになります

結果、周りの状況にも適切に対応できるようになります

この「意識の筋トレ」は、身体意識を呼び覚ます鍛錬が重要になってきます

ただまずは何より「意識の位置を意識する」ということから始めてみてほしいです

そして、「ああ、自分はこういう状況になると無自覚に意識が頭に上っていってしまうなあ」といった自分のパターンに気づいていくことが重要です

そしてもしあなたがどうしても意識の位置を自分で意識することすらできないぐらい感情に飲み込まれてしまうのであれば、それはあなたの内面にあなた自身が向き合わないといけない感情的なテーマがある証拠です

あなたの感情と理性が闘争している証拠です

自己感情と向き合うワークを通して、内的融和が実現できると、そういった感情が動く出来事にも引っ張られなくなっていきます

つまり、意識の筋トレをしつつ、意識が飲み込まれる事象があれば、それをトリガーにして自分の中の引っかかりに気づき、自己感情ワークを通して内的融和に向かっていく

このプロセスです

さて、では意識の位置はどこに置くのがいいのか

最近の私は、背面、特に腰や太ももの裏側に置くようにしています

現代人は背面意識を疎かにしがちです

現代では後ろから急に敵に襲われる心配もありません。一方で眼前から様々な情報が押し寄せてきて、「前へ前へ」と駆り立てられる。結果、現代人は、背面意識がほぼ死んでます

それは私もそうです

だから私は最近、背面意識を養うようにしています

やり方は簡単で、ただ自分で自らの背面に触れてあげるだけでもいいです

日々の生活の中で背面に触れることはほぼないと思うので、触れるだけで色々な気づきがあると思います

そうして何があっても意識の位置を背面からぶらさないようにできれば、感情と思考の渦にグルグルと飲まれることなく、俯瞰した自己意識のまま適切な言動を選択できるようになっていきます

そんな風に意識の位置を自ら選択できるようになるためにもまずは「意識の位置を意識する」ことから始めてみてください

一日中、気づいていられる間は常に意識の位置を意識する

もし意識が無自覚に引っ張られ、感情的思考のグルグルに飲み込まれてしまっていたら、その出来事を振り返り、自分の何が意識を見失わせたのかを把握し、自身のパターンに気づいていく

そしてそのパターンを生み出す、自分自身の深くに眠る感情にアクセスし、善悪をつけずにそのまま受容しリリースする

そうして自身のパターンに無自覚に囚われる状態から抜け出ていくことで、内的融和が実現し、自己の本質を生きられるようになっていく

自らが変容すれば、世界の見え方、態度、声質、表情も全て変わっていきます

結果、自分の外で起こる出来事や他者も自ずと変わっていくわけです

全ては自分の内面から

私も日々、「意識の位置を意識する」を心がけていこうと思います