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中学は生徒会長、高校は不登校 苦しさの根底にあった父親の呪縛

 勉強ができ、中学では生徒会長もつとめた中村勇樹さん(仮名・22歳)。しかし高校入学後、不登校になりました。勉強も部活も「ちゃんとやる」がモットーだった中村さんは「できない自分」に絶望します。そして苦しみの果てに中村さんが見出したのは、自分を苦しめているものの正体でした。それは、両親との関係性だったのです(※画像はイメージです)。

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――まずは、小・中学生のときのことを教えてください。

 僕は、もともと勉強ができるタイプの子どもで、小・中ともに学校では、わりとよい成績を取っていました。中学では生徒会長をやらせてもらったり、卒業生代表として答辞をやらせてもらったり、いわゆる優等生タイプの生徒だったかなと。

 部活で同級生にいじめられたりした時期もあったので、何もトラブルがなかったわけではないのですが、不思議と小・中学校のころは「学校へ行きたくない」と思ったことはありませんでした。ただ、対照的に家での苦しみは小さいころからあったなと思うんです。

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