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「今週はいつ行こうかな」学校へ行くか行かないかを自分で選ぶ「自由登校」のわが家

 「学校に行くか行かないか、子どもたちが自分で選ぶ」。そんな実践をされている家庭があります。ライター・宮國実加さんのご家族です。「自由登校をしたら、子どもたちが大きく成長した」と宮國さんは言います。子どもたちのようすや自由登校を始めたきっかけなどを3回に分けて書いていただきました。(連載「自由登校のわが家」第1回)

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 私には小学校3年、5年、6年と保育園に通う4人の息子がいます。

 わが家では、毎週日曜日にプチ家族会議をして、学校のお便りを見ながら翌週学校へ行く日を子どもたちが自分で決めます。
 
「火曜日は歯科検診、水曜日は太鼓の練習、木曜日は児童会、あ、金曜日の給食は揚げパンか、じゃあ金曜日も行こうかな。でもな〜、先週は毎日行って疲れたし。じゃあ月曜日は休んであとはぜんぶ行く」といった具合です。

 文部科学省は、病気などの理由以外で年間30日以上欠席することを不登校と定義していますが、わが家では「自由登校」と呼んでいます。

 1週間休まず行く時期もありますが、新年度や長期休み後など心や体の調子を自分で察知して、週に1〜2日程度休みを入れながら登校することも多いです。
 
 「俺、明日は休憩で学校休むから、明後日また遊ぼうね!ばいばーい」。別れ際の友だちとの会話です。

 先日、宅配便のお兄さんが、「あれ、今日は学校休みなの?」と家にいた息子に聞いた際、「今日は休憩の日だから家にいるんだよ」と即答していました。「休憩?そっか、じゃあゆっくり休んでね」と、宅配のお兄さんも笑って返してくれていました。

 息子たちは学校を休むことに対して、罪悪感や恥ずかしいという感覚をあまり持っていないので、あっけらかんとしています。

 自由登校を始めて5年目になりますが、子どもたちに共通して言えることがあります。それは、休憩後は大きな成長が待っているということです。

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