見出し画像

映画 「DitO」を観た。

「DitO」という映画を観た。

サウンドプロデュースは、仕事でも様々お世話になっているtowadaさん。

大きく飾られていた映画の告知ポスター。

あ〜ほやほやの言葉で伝えたいなぁ!と思って、帰りに本人に伝えたらなんだか気が済んでしまい…こういうの観たらすぐ感想書きオタク奴(私)なのに(笑)

書かんまま数日経ってしまっていました。

なので振り返りをば。


(ここからはアウトラインのネタバレまでいく/いかないかという感想です。観る予定の方であまりそう言ったところ望まない方は見ないでね🔻)


映画の概要は、40歳、ボクサーとして挫折を味わいながらも日々異国で奮闘する1人の男性とその娘の話。フィリピンにおけるボクシング業界のセミドキュメント的作品且つ、歪だからこそ縋ってしまう家族のヒューマンドラマを掛け合わせたようなストーリーです。私的には特に、音楽・映像の基盤がしっかりしているように見えて大変楽しめました。

「居場所は自分で作るもの」


戦うべきは己自身であること。それを見た周りが自ずとついてきてくれるだろうと、今作の主演で監督としても腕を振るう結城貴史さんが、役者としての姿勢を娘役である田辺桃子さんにみせているような、そんな映画でした。そこを活かしたいが故の「桃子」という敢えて俳優自身の名前を起用していたり、背景説明やセリフ数の少なさに現れたりしているのかなという印象も受けました。田辺桃子さん自身の魅力を最大限引き出した作品ともいえる気がします。

彼女が小さい頃の回想シーンで不意に泣けてきてしまったのが私自身、幼少期に母に後ろから呼び止められた瞬間を思い出し、それが忘れてかけていた当時の記憶の断片=居場所の一つであり、私の心にも根深く残っているのだと気付かされたからでした。

母を亡くし学校も辞めて、何もかもなくした喪失感、孤独と戦う桃子。もう何年も会っていなかった、知らない異国にいる父の面影と、いつか見ていた景色だけを求めて、その桃子が自分を奮い立たせる姿に、今度は少しずつ感化される父の存在もあって。

ラストシーンでは、towadaさんのこの映画に向ける一対一の闘志を感じました。なんかいろんなものを伝えて貰ったような気がして、知らん間にまぁまぁジワジワ涙きちゃって。

格闘技系の作品にも関わらず、血生臭さや泥臭さは控えめで、ここまでカメラワーク、色彩、音響、音楽、芸術総合的に高い視点を保てる作品も少ないのではないでしょうか。管はトランペットをメインに、ピアノやドラム、そしてストレート〜フリーまで、ジャズという深くも広い幅感ある音楽性のチョイスにも大変納得がいきます。

ということで!関西では現在、

7/26〜テアトル梅田、アップリンク京都
8/2〜シネ・リーブル神戸にて公開中
のようです。

本作でtowadaさんは、アンタキヤ(トルコ)国際映画祭において最優秀映画音楽賞を受賞されているみたい!すごい!

🔺こちら、気になった映画好きの方は是非観に行ってくださいませ😌

この記事が参加している募集

サポートいただけたらfutarinoteの活動費、もしくは堀がおいしいチョコを頂くお金にあてさせていただこうかと思います。