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033話:革を革を作ってみる2 熊コードバンのレシピ

熊の獣脂をコードバンに塗り込んで独自の革を作りました。

そもそもコードバンとはどんな革?

Wikipediaの引用によると…

コードバン(cordovan)は、農耕用馬の臀部から採れる皮革。主に革靴や鞄、財布などに使用され、昨今では小物用素材としても普及している。臀部以外の比較的柔らかい部分は靴の内革に多く使用される。
1頭から採れるコードバンの量はごくわずかであり、また本来はサラブレッドやポニー等の通常知られる馬からは採れず、ヨーロッパ地方で食肉用としてごく少数生産されている農耕馬からのみ副産物として採ることができるが、代用馬での生産もされている。農耕馬自体は年々生産量が低下しており、入手困難な素材になると言われ続けている。その希少性と質の高さにより動物皮革の中では特に高級品である。

とまぁ、結構な高級革で、独特の光沢が特徴です。

なんで独自のコードバンを作ったのか?

固いんですよね…
カバンを作りたかったと思ってましたが、どうしてもコードバンってカバンに使うとパリっとした表情になる。使い込めば柔らかくなる革なのですが、1日何千回も屈曲する靴はともかく、カバンだとそこまで変化しないです。

特に何か柔らかい革でクタッとしたトートバッグを作りたい欲求があって。あと革の表情にムラ感が欲しかったというのもありました。

どんな革ができたの?

とりあえず、加工前と加工後の比較です。(左側が加工後)

独特なムラ感が程よく出ています。あと柔らかさもこの通りでました。

three2fourさんにカバン加工のために送ったのですが、ご感想がこちら。

どうやって作るの?

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ってのは冗談で、少しでも多くの方に革作りを楽しんでもらいたいし、もっとレザーって素材は自由なんだって感じてもらいたい。

なので、無料公開したいと思います。(でも、このノートをパクって自分独自の革とか言い出した職人がいたら、とりあえずシバいてください。笑)

1)ヌメ(無染色)のコードバンも用意。もしくは染料染めだったら、染色後のものでもOK。

2)熊のグリスを手に、人差し指と中指イッパイにすくい、両手にぬりぬりしてなじませる。(なければムスタングペーストでもいけます)。

3)コードバンの面全体にすばやく塗布

4)アイロンを温度、中に設定してすばやくかける。こちらの工程は熊のグリスを革の深部に浸透させるのと、ムラを出すためにあります。

5)ひたすら四方八方にグネグネもみこむ

6)ブラッシングと乾拭きして完成


どんな風な作品になったの?

three2fourさんから画像拝借させていただきますが、こんな感じ。

作品の全貌はこちらで参照できます。

いかがだったでしょうか?革素材作り。ぜひ皆様も気軽に楽しんでみてください。結構、てきとうでも、それなりに良い素材ができてしまうものです。


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