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030話:先人の木型に立ち戻るとき

よく、『誰にラストメイキングを習ったのか?』
と聞かれることが多く、いつも独学と答えていました。
でも、改めて考えてみると、『先人のラストが師匠』に尽きます。

私の場合、自分の足を見つめる。
一番合っている名靴のラストを再現。もしくは、靴そのものの曲線をよく見つめる。その差異を感じる事で学んだ気がします。それを何度も繰返す。

そのなかで、木型のねじれ具合、どこをタイトに、どこを緩やかにするかを
手と形から感じる。独学で学ぶ方はこの方法が簡単。

教えてもらうことが近道ではない

一見、懇切丁寧に教えてもらうことが近道のようにも見えますが、結局は靴や木型の実物に探している答えがあります。時には誰かに習うことで、そこに向き合うことをやめてしまうことすらあります。

画像の木型は中島熊次郎氏(故人)のものですが、今になっても立ち戻り、結局自分のオリジナルだと思っていたことが、この木型に含まれていた…と実感させられます。

こちらの、浅草皮革産業資料館に、展示してありましたのでご興味があれば訪ねてみてはいかがでしょうか。(今も展示してあるかはわかりませんが)

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