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あのときの友情はなんだったんだ…?

スラマッパギー。マレーシア旅行3日目のことです。

クアラルプールにはチャイナタウンがあって、中国系の人が屋台を出して、お店を構えてるんですけど、実際にそこに行ってきました。

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人が二人横に並んだら通路が埋まるくらい狭いところに、チャイナタウン特有の熱心な客引きの連打連打。

「oh,my friend!」「hey!brother」さらには「シャ↑チョーゥ」とものすごくフレンドリーにダル絡みしてきました。
俺、会社経営してねーわ。

売り物は、観光名所の写真がでかでかとプリントされてるだっさいTシャツか、あきらかニセモノのブランド品。正直どれも興味がなかったので、my brotherたちの声にもあんまり耳を貸さないようにしてました。

しばらく歩いているとほかの屋台とは雰囲気が違う、白い光が溢れる屋台に目を引かれました。
そこでは、ワイヤレスイヤホンやマイクなどの電子機器が売られていて、ちょうどワイヤレスイヤホンを持ってなかったので、安かったら買ってもいいかなって感じに思ってると、お店の人から、

「my friend! my friend!」
と元気にタイミングよく話しかけてくれました。
しかも、この人もやっぱりフレンドリーで、僕のことを友達として認めてくれたみたいです。

ぼく「oh my friend 笑.How much is it?」
僕は中学英語しか使えません。

店の人「it’s 160」
160リンギットのこと。リンギットはマレーシアの通貨で、25倍すれば円に変換できます。160リンギットは、4000円ってことになります。

ぼく「too expensive!」
屋台で売ってる物ってパチモンで、性能が低いものがよく売られてるので、4000円だったら買いません。

店の人「ok.ok.this is friend price!」
提示してきたのは155リンギット。

ぼく「oh,friend price 笑.155?no!no!too expensive!」
いくら友達の頼みでも、たかだか125円の値引きじゃ買いません。

店の人「how much?」
電卓を押し付けてきました。
いくらなら買うのかってことでしょう。
出ました。屋台名物のディスカウント。
値引きのコツとしては、自分が買ってもいいかなって思う値段より数段低い値段を提示して、ちょっとずつ上げるといいって誰かが言ってた気がする。よーし。

電卓に「20」を打って店の人に渡すと、その瞬間、形相が圧倒的なスピードで変化し、完全ビジネスモードの無表情があらわになりました。回れ右を強要され、肩を小突かれ排斥されるように店を追い出されました。

え、あのときの友情はなんだったんだ…?

せっかくマレーシア初の友達ができたと思いきや、わずか2,3分でまさかの絶交。しかもスピーディに機械的な対処をされた…。

友達をそんなぞんざいに扱っていいの?
きっと、ここのチャイナタウンでは「friend」という言葉の定義が違うのでしょう。新しくできた友達との別れを寂しく思いながらショッピングを続けて、なんとか別の店でイヤホン買えました。よかったです。

でも、「my friend!myfriend!」と声をかけてきてくれた、あのときのあの笑顔はいまでもそして、これからも心の中に残っていることでしょう。

おわり

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