NUMAファイルも扶桑社で!『粒子エネルギー兵器を破壊せよ』(上・下)
この記事は2019年4月2日に扶桑社ミステリ通信に掲載されたものを転載したものです。転載にあたり一部再編集をしています。
〈NUMA〉ファイルシリーズ最新刊
2018年の夏、かつて新潮文庫さんの看板だった〈ダーク・ピット〉シリーズの最新刊『黒海に消えた金塊を奪取せよ』(上・下)を、扶桑社ミステリーのほうからご紹介させていただいたのは、皆様のご記憶にも新しいところかと存じます。
続きまして!
ついに、もうひとつの新潮社さんが出されていたシリーズ、ダーク・ピットもののスピン・オフである〈NUMA〉ファイルシリーズも、このたびより、弊社から刊行させていただく運びとなりました!
そう、これからは、あの快男児カート・オースチンが扶桑社ミステリーを舞台に大暴れするのです!
タイトルは『粒子エネルギー兵器を破壊せよ』(上・下)。原題は『Devil's Gate』です。
■オンライン書店で購入する(上巻)
■オンライン書店で購入する(下巻)
他のシリーズ同様、翻訳者さん(土屋晃さん)とイラストレーターさん(岡本三紀夫さん)には新潮さん版より引き続きお願いさせていただきましたので、馴染みのファンの皆様にとっては安心仕様です。
ついでに申しますと、ソフトバンクさんから引き継いだシリーズには、タイトルの最後のところに、「!」がついていて、新潮社さんのはついていないのですが、そのへんも妙に律儀に引き継いでおります。
あらすじ
上巻のあらすじは、こんな感じです。
東大西洋のアゾレス諸島へ向けて航海中、NUMA(国立海中海洋機関)のカート・オースチンは黒煙を上げる貨物船を発見。救助に向かうも、襲撃した海賊は逃走し、貨物船は沈没する。事件の真相を探るべく海底に潜ったオースチンの目に飛び込んできたのは多数の船舶と航空機の残骸が散らばる光景だった。これはいったい......この海域にどんな力が働いているのか? 世界中から科学者が調査にやってくるが、オースチンとNUMAの面々は、逃走した海賊とこの船の墓場に陰謀のにおいを嗅ぎとる。
〈NUMA〉ファイルシリーズとは
改めてご紹介いたしますと、本シリーズの主人公カート・オースチンは、NUMA(国立海洋海中機関)の特別出動班を率いて難事件に立ち向かい、世界を股にかけた活躍を繰り広げます。
ダーク・ピット(現在NUMAの長官)を主人公とするメイン・シリーズの、いわゆるスピンオフという位置づけであり、ポール・ケンプレコスを共著者に迎えて、2000年本国発売の『コロンブスの呪縛を解け』を第一作としてスタートし、現時点で第14作まで出ています。
ダーク・ピットもののほうは、第17作『オデッセイの脅威を暴け』(2005)まで、カッスラーは共著者をつけずに単独名義で出していたので、あふれる書ききれないアイディアをなんとか別シリーズの形で紹介したい、という彼の想いがあったのかもしれません。
チームの仲間は、カートの良き相棒にして潜水艦の設計を得意とするジョー・ザバーラと、学者肌のポールとガメーのトラウト夫妻。ダーク・ピット他、本編のほうの登場人物も、同じNUMAの仲間として適宜登場いたします。
今回ご紹介する『粒子エネルギー兵器を破壊せよ』から、共著者がグラハム・ブラウンに変わりましたが、魅力的な事件立てと派手なアクション、ハイテク兵器と潜水・サルベージのリアルな描写、小気味良いキャラクターのやりとりに、一切のゆるみはありません。
本国発表年が2011年ということで、若干古めの話ではありますが、むしろ今より少し若めのカッスラーの、活力あふれる筆致を味わえる、ということで、ファンの皆様には無条件で楽しんでいただける作品にしあがっているかと。
超王道の海洋冒険小説の登場です。ぜひお楽しみください。
扶桑社でのカッスラーの今後の情報
なお、本シリーズは上述の通り、結構作品がたまっておりまして(2019年4月現在で未訳作が5作)、翻訳者さんの頑張り次第ではありますが、今後もできる限り、どんどん間をおかずにご紹介していきたいと考えております!
また、これでカッスラーの既存全シリーズが弊社に集まってきたわけですが(!)、次回は6月頭に出す新刊で、オレゴン・ファイル・シリーズの最新刊『Shadow Tyrants』をお届けする予定で、こちらも現在、鋭意編集作業中でございます。
今後とも、扶桑社カッスラー文庫(ええもう、そう呼んでいただいてもいいでしょうとも!!)の怒濤の快進撃に、ぜひご期待ください!
(編集Y)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?