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第一回 冒険小説アワードF(2020年)が決定!!
この度、「第一回 冒険小説アワードF(2020年)」の大賞が決定しましたので発表いたします。
冒険小説アワードFとは
冒険小説アワードFとは、扶桑社海外文庫通信が主催する賞です。
審査対象となるのは
・2019年12月~2020年11月に発売された
・翻訳小説で
・いわゆる「冒険小説」に分類されると考えられるもの
・自薦他薦は問わない
という条件を満たしている作品です。
注)「いわゆる『冒険小説』に分類されると考えられる」かどうかは実行委員が判断しています。
今回エントリーされた作品
記念すべき第一回となる2020年大賞にエントリーされたのは下記の作品です。
『気象兵器の嵐を打ち払え 上・下』
クライブ・カッスラー 著 グラハム・ブラウン 著 土屋晃 訳
(扶桑社-2020/03/26/発売-自薦)
『悪の分身船を撃て! 上・下』
クライブ・カッスラー 著 ボイドモリソン 著 伏見 威蕃 訳
(扶桑社-2020/06/02発売-自薦)
『ケルト帝国の秘薬を追え 上・下』
クライブ・カッスラー 著 ダーク・カッスラー 著 中山善之 訳
(扶桑社-2020/07/02発売-自薦)
『タイタニックを引き揚げろ 上・下』
クライブ・カッスラー 著 中山善之 訳
(扶桑社-2020/08/04発売-自薦)
『真夜中のデッド・リミット 上・下』
スティーヴン・ハンター 著 染田屋茂 訳
(扶桑社-2020/09/25発売-自薦)
『復讐の大地 上・下』
トム・クランシー 著 スティーヴ・ピチェニック 著 伏見威蕃 訳
(扶桑社-2020/11/04-自薦)
『幻の名車グレイゴーストを奪還せよ! 上・下』
クライブ・カッスラー 著 ロビン・バーセル 著 棚橋志行 訳
(扶桑社-2020/12/02発売-自薦)
以上7作品がエントリーされています。
注目の大賞は!!
エントリーされた7作品の中から、栄えある「第一回 冒険小説アワードF(2020年)」を受賞したのは……
『悪の分身船を撃て! 上・下』
クライブ・カッスラー 著 グラハム・ブラウン 著 土屋晃 訳
(扶桑社-2020/03/26/発売-自薦)
です!!おめでとうございます!!
特別審査委員を務める扶桑社出版局・編集Y氏から受賞に寄せてコメントが届いています。
記念すべき第一回となる「冒険小説アワードF」の受賞、おめでとうございます。今年2月に逝去した巨匠カッスラーが遺した渾身の傑作と言っても過言ではないと思います。これまでシリーズを通して活躍してきた主人公カブリーヨとオレゴン号に待ち受ける展開は本当に衝撃的で目が離せませんでした。どんどんとド派手になっていくオレゴン号シリーズから今後も目が離せませんね。
本作品は全国の書店(在庫がなければご注文ください)と各ネット書店でご購入いただけます。大賞受賞作をぜひご一読ください。
■上巻 Amazon / Rakutenブックス / honto
■下巻 Amazon / Rakutenブックス / honto
また発売時に本書の編集担当Y氏が書いた紹介記事も併せてご紹介します。
第2位
惜しくも大賞を逃してしまった2位はこちら、
『復讐の大地 上・下』
トム・クランシー 著 スティーヴ・ピチェニック 著 伏見威蕃 訳
(扶桑社-2020/11/04-自薦)
■上巻 Amazon / Rakutenブックス / honto
■下巻 Amazon / Rakutenブックス / honto
第3位
『幻の名車グレイゴーストを奪還せよ! 上・下』
クライブ・カッスラー 著 ロビン・バーセル 著 棚橋志行 訳
(扶桑社-2020/12/02発売-自薦)
■上巻 Amazon / Rakutenブックス / honto
■下巻 Amazon / Rakutenブックス / honto
第4位
『真夜中のデッド・リミット 上・下』
スティーヴン・ハンター 著 染田屋茂 訳
(扶桑社-2020/09/25発売-自薦)
第5位
『ケルト帝国の秘薬を追え 上・下』
クライブ・カッスラー 著 ダーク・カッスラー 著 中山善之 訳
(扶桑社-2020/07/02発売-自薦)
第6位(タイ)
『気象兵器の嵐を打ち払え 上・下』
クライブ・カッスラー 著 グラハム・ブラウン 著 土屋晃 訳
(扶桑社-2020/03/26/発売-自薦)
『タイタニックを引き揚げろ 上・下』
クライブ・カッスラー 著 中山善之 訳
(扶桑社-2020/08/04発売-自薦)
第7位-第10位
該当なし
という結果になりました。
来年の予定
第二回となる「冒険小説大賞アワードF(2021年)」の実施は現在のところ未定です。実施される場合は2020年12月~2021年11月の期間に発売された、いわゆる「冒険小説」に分類されると考えられるものが審査大賞となります。なお、自薦・他薦は問いません。
全体を通しての総評(という名のネタバレ)
ということで「第一回 冒険小説アワードF(2020年)」の発表でした。いかがだったでしょうか。
……お気づきの通り、扶桑社が自分のところの作品を自分で表彰するという架空の企画です。
一応なんでこんなことをしてみたのかと言うと、今年も「このミステリーがすごい!」が発表となり、扶桑社からは海外編の6位に『天使は黒い翼をもつ』エリオット・チェイズ 著 浜野アキオ 訳 が見事入賞いたしました。
ちなみに『天使は黒い翼をもつ』をはじめとする「扶桑社ノワールセレクション」の特別サイトのリンクも貼っておきます。
『天使は黒い翼をもつ』について解説した動画はこちら。
そこで改めて思ったのですが、扶桑社から刊行されている海外文庫小説というのは「冒険小説」「ノワール」「ロマンス」という3つに大まかに分けられるとしましょう。
毎年話題になる「このミス」で触れていただけるのは主に「ノワール」から、ということになるのですが、あくまでも刊行点数を見た場合には、カッスラーやクランシーなどの作品の「冒険小説」が多いわけです。
にもかかわらず、これらの作品が何らかの賞レースに絡む機会というはほとんどない。それは可哀想だよね、ということで勝手に作ったのが今回の企画です。
まさに「賞がないなら、作ってしまえばいいじゃない」ということです。しょうがないなあ。
ちなみにこの企画を思いついて編集担当に相談しにいったところ、実は以前同じような名前の賞は存在していたんだ、という話も聞けました。
以下、今回特別審査委員を務めた(ことになっている)編集Y氏からのコメントです。
内藤陳先生がご逝去されて、はや10年近くの年月が流れました。先生の死とともに、日本冒険小説協会は解散し、毎年発表されていた
日本冒険小説協会大賞も幕を閉じました。
あの、冒険小説が『このミス』のベスト10を席捲し、本当の意味での大衆的な人気を勝ち得ていた時代を懐かしく思い出します。
フォーサイスやヒギンズ、フォレット、クランシー、カッスラー、ラドラムなどの新作が途切れなくバンバン紹介され、ハンターやグレン・ミード、ボストン・テランあたりが綺羅星のごとく登場したあの頃、海外冒険小説は、広義のミステリーにおける、まさに「華」ともいうべき存在でした。
日本冒険小説大賞の海外部門で、弊社刊行作品は三度、栄えある第一位を獲得しています。
いずれも、スティーヴン・ハンターで、
『ブラック・ライト』(上・下)(第17回 1998年)
『狩りのとき』(上・下)(第18回 1999年)
『最も危険な場所』(上・下)(第21回 2002年)
わが社には今でも、協会から授与された紙粘土細工のようなスティーヴン・ハンター型の謎トロフィーが死蔵されております(笑)。
さらに、新潮時代に、『真夜中のデッド・リミット』(上・下)(第8回 1989年)も獲得していて、こちらも扶桑社ミステリーで復刊されております。
ぜひ、今年出た新刊と合わせて、これらの過去の名品もお読みいただければ幸いです。(いずれも一応在庫はあるはずですので……)
(編集Y)
追記(2020/12/15)
編集Y氏からのコメントに登場した「協会から授与された紙粘土細工のようなスティーヴン・ハンター型の謎トロフィー」が社内を捜索の末なんと発掘されました!
右は第17回 日本冒険小説協会大賞 外国部門を『ブラックライト』が受賞した際のブロンズ像です。
ずっしり重たい像です。
どうして『ブラックライト』にこの像なのかは今となっては不明です。
そして左が第18回 日本冒険小説協会大賞 外国部門を『狩りのとき』が受賞した際のトロフィー。
表情がとてもいい感じですが、保存状態が悪く銃身部分が折れてしまっています。この場を借りてご無礼をお詫びいたします。
受賞はスティーヴン・ハンター名義。
半分おもしろ的に作ってみた賞ですが、どれも長く続いている冒険小説シリーズです。この機会にぜひお手に取ってみてくださいませ。
果たして来年この賞は行われるのか、乞うご期待!?
(販売部 竹田)
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