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転職活動の下準備:「転職の軸」

これまでnoteでは、私自身の転職のキッカケや具体的な活動のあらすじをほぼ包み隠さずまとめてきましたが、今回からは転職活動の個々のプロセスやノウハウについて書いてみたいと思います。この記事では、転職活動を始める上での下準備と言える「転職の軸」について書いています。

私は転職支援のプロでもなんでもないので、n=1の個人的な意見に過ぎないのですが、実体験ベースなので少しは参考になれば嬉しいです。

転職の軸

「転職の軸」とは
採用案件に応募したり企業と面談したりして具体的に転職活動することを決めたら、「こんなことを実現したい」とか「こんな条件がいい」「ここは譲れない」といった判断の拠り所となる基準を作ると良いです。(というか転職事情に詳しい友人からそのようにアドバイスを受けました)
この判断基準が「転職の軸」です。軸があると、闇雲に応募するのではなく自分の希望になるべくあった案件に絞り込めますし、複数の案件で迷ったときや、内定のオファーが来たけど条件面で懸念が出た時の判断をつけやすくなります。
20代のように若くてキャリアの幅もまだまだ広い方なら「とりあえず気になった案件」に応募しまくるのも良いかもしれませんが、私のように40代になってくると、家族がいたりキャリアの幅も狭まってくることから、自分の軸を持つことは効率面や転職の納得感を得るためにも大変有意義だと思います。
それから、軸を文字に書き起こして見えるようにすることで、自分がなぜ転職に踏み切るのか、冷静に考えることもできます。自分自身が軸に共感できなかったり、迫力がないと感じたら、今は転職のタイミングではないのかもしれません。

そんなわけで、私が整理した「転職の軸」は以下のとおりです。複数の視点で考えました。優先度の高い順に記載しています。

転職の軸1:やりたい仕事視点

私の場合、比較的明確にやりたいことがあったため、「やりたい仕事かどうか」を第一優先で考えました。
やりたいことを一言で言うと、IoTを活用したビジネスプランニング。これまでのキャリアと経験が存分に活かせることに加え、今後求められる人材としてIoTでビジネスプランが描けるということが重要になってくると考えたからです。
日本は欧米に比べてIoT活用が遅れているにもかかわらず、高齢化や人手不足など、IT抜きには語れない課題が山積しています。一方でIoTはハードウェアにもソフトウェアにもコストがかかる事業です。闇雲に投資すると、ただのコスト垂れ流しとなってしまいます。技術を理解しながらも、しっかりと事業として成立するシナリオが描ける人材が必要になるだろうと考えました。

転職の軸2:業界視点

やりたいことの次は、どの業界で働くか、でした。
もともと「モノづくり」が好きなので、製造業で活躍したいと思いました。それも、デバイス屋さんではなく、それを活用する立場にある完成品メーカーが第一希望でした。また、IT企業も視野には入れていましたが、重厚長大な製造業で働いてきた自分のキャリアとは親和性が低いかなと思いました。
課題解決に貢献できると言う意味では、クライエントに寄り添ってソリューションを提供するコンサルタントも魅力的ではありましたが、あくまで事業主体として直接課題解決に貢献したかったので、優先順位は低かったです。

転職の軸3:勤務地視点

やりたいことと業界が定まってくると、勤務地についてもだいたいのエリアが絞り込まれてくるのですが、ここは家族を優先して考えました。
条件はシンプルに、自宅から半径300km以内。もちろん自宅から通えることが望ましいですが、最悪のパターンとして単身赴任も視野に入れていたので、帰省するのに無理のないエリアを考慮しました。新幹線で2−3時間で帰れるイメージです。

転職の軸4:年収視点

4つ目は年収条件です。
「現在以上」を譲れないポイントとして考えました。家族もいますし、子供の受験も控えていることから、収入が下がるのは絶対に避けたかったです。
ただ、採用案件には給与レベルは幅を持って記載されていることが多いので、応募段階では募集要項に書かれているものを目安にするしかない感じですね。

転職の軸5:働き方視点

上記4つの視点が最も重要でしたが、最後に働き方についても書き出しました。
勤務地が自宅近郊であればよいのですが、そうでなかった場合でも「フルリモートワーク可」であればいいなぁと考えていました。
ただし、少なくとも私が探していた案件では、なかなかフルリモート可の案件はなく、せいぜい週に数回のリモートワークを認めている企業がほとんどでした。
なので、ここは優先度を下げながらというのが実態でした。

まとめ

以上、今回は転職活動の下準備として「転職の軸」のポイントについて実体験をベースに書いてみました。
当然これらは私が一人で全部考えたわけではなく、家族をはじめ、友人やエージェントの方など多くの助言とサポートを得てまとめたものです。

自分一人で抱え込まずに、相談できる相手がいるというのはとても大事なことだと思います。とはいえ、真剣に考えれば考えるほど会社の同僚や上司に相談できるものでもないですし、仕事のこととなると家族に相談できることも限られてくるので、自分の軸を整理した上で転職サイトはとても有用でした。

というわけで、次回は転職サイトの活用について書いてみたいと思います。

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