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井上陽水の容赦のない歌詞 『最後のニュース』

おはようございます。匤成です。

元旦の昨夜、ラジオで聴いた最後の曲は、高橋源一郎さんの番組で流された井上陽水の『最後のニュース』だった。
 著作権に引っかかってしまうので転載はできないけど、上記の曲名に歌詞サイトを貼っておいた。

筑紫哲也の肝いり

井上陽水と筑紫哲也さんは親交があり、この曲を『筑紫哲也 NEWS23』のニュース番組のエンディングテーマを書き下ろしてもらったという。その時、番組のサウンド担当の監督を任されたほどだ。信頼が厚かったことが窺える。

歌詞を読んでいると気分が暗くなるけれど、オファーだったことを除けば、イタリアあたりポップスの曲作りに感じられた。

フランス人やイタリアの人たちは政治について話し合うのが好きらしい。それでツイッターがなかった時代などは、表現者の一人である歌手もまた政治的な意見や意思表明を、歌詞という形で発信することが普通だった時期もあったようだ。ロマンティックな歌もあったが、どこかディストピア感、今の世界では恋は難しいとか、自由な街で恋をしようとかそうした歌詞は多い。

そのディストピア感の頃のアーティストのように、陽水はニュースの内容は聞いたことだけかもしれないけど、「この皮肉な歌詞が、そして答えを出さないある種のいたずらが詩を謎めいたものとし、権力者に答えられるか?」と突きつけるような言葉の選び方は、陽水にしか書けない感覚だろう。

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