見出し画像

大雪のニュースを聞いて司書が思うこと

こんばんは、古河なつみです。
明日からしばらく大雪に注意が必要なようですね。
大雪の警報や台風などの悪天候の予報を聞く度に「前の職場の図書館はちゃんとお休み(早めに閉館)できてるかなぁ……」ということです。

私が司書として働いていた頃は、派遣会社の非正規雇用社員という身分だったのですが、大雪予報の出ている夜間勤務のシフトに入ったことがあります。

「明日って大雪だと思うんですけど図書館ってどういう対応なんですか?」
「うーん、電車が……まだ電車が止まるって告知が来てないからこれは普通にいつもと同じ時間帯で開館になると思う」
「えっ、電車が止まらないと開館時間って縮められないんですか!?」

結局、当時の自治体からの指示は「安全に気をつけて出勤してください」だったので出勤したのですが……帰りの電車は見事に止まりました(涙)

私は友人が近くに住んでいるのを思い出して連絡を取り、幸いにも泊めてもらえましたが、先輩はかなり遠い場所から通勤していたのもあり、ホテルに泊まることに。

帰れなくなった先輩の宿泊代が手当てとして支給される事はもちろんありません。毎日提出する業務報告書にもその日について「大雪でしたが特にトラブルはありませんでした」と書いてあったのを見て「なんだかなぁ……」ともやっとしたのを覚えています。

図書館が開館時間を変更するとクレームが発生するため、そう簡単に休館や早期閉館などの対応を取れないのも分かるのですが……私が大雪の日に出勤した時間帯にお越しになった利用者さんは3名でした。

これを3名しか、と言うのか、3名も来た、と言うのか……私には判断が付きません。

ずいぶん前の台風の時に怪我をして、労災で治療費は出たけれども傷跡が今でも消えずに残っている女性の司書さんを私は知っているので、余計にそう思うのかもしれません。

もしもこれからの悪天候で図書館がお休みになったり開館時間が短くなることがあったとしても、どうか「あの図書館の司書は守ってもらえたんだな」と思っていただけるような世の中になればいいなぁと切に思います。

もちろん、一番の願いは学生さんや社会人の方が「危険な天候の時に外出を強制されない社会」になることです。

今回はちょっと堅いお話になってしまい、すみませんでした。
皆様もどうかお怪我のないようにお過ごしくださいね。
それでは、またの夜に。

古河なつみ


まずはお近くの図書館や本屋さんをぐるっと回ってみてください。あなたが本と出会える機会を得る事が私のなによりの喜びであり、活動のサポートです。