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映画 | エルヴィス※華やか、儚い

オースティン・バトラーさん演じるエルヴィスは繊細、儚かった。

歌唱シーンは吹き替えだと思っていたら、オースティンさん自身が歌っていたのだそう。歌、歌唱中のパフォーマンスを観ていてエルヴィスさんそのものだと感じながらみていました(世代ではないので、ほぼ知らないのですけど)。

ライブシーン、熱っつい~

まだ、それほど大きくないライブハウス、だけどその歌、独特のパフォーマンスで若い人たちを魅了していくー。特に女性人気!エルヴィスのパフォーマンスに魅入られ、その表情、特に瞳をみていると違う世界へ誘われ、トリップしているよう。

人気が出てくるにつれ、女性ファンたちからエルヴィスに対する"愛"の力、圧倒的で舞台に投げ入れるものたちは信じ難いものが舞っていました。これ、本当かなぁ、過剰演出ではないのかなぁっと思っていたら、どうも実際に待っていたみたいです。ある方が「愛とは過剰なもの」なのだと、おっしゃっていたのを思い出した。

トム・ハンクスさん演じる「大佐」。
悪っい、悪い人なのですよ、これが。でもその話し方、エルヴィスの家族に対してとても親切。だけど、金、ギャンブル、エルヴィスへのぶら下がりぶり、これらの執着、妄執のエネルギーは膨大。この人のサポートで大きな成功を手に入れることができたけど、それと反比例して失ってしまったり、実現できたであろう夢が儚く消え去ってしまったのだと思うと悲しく、淋しい。

みるからに悪党、こんなトムはみたくなかった(名演技だった、流石です)

エルヴィスの少年時代から描かれていて、どんな環境で育ち、独特な感性を培ったのか。繊細で気弱な一面があるけどいざ、音楽を奏でることとなったら自然にミュージシャンへと切り替わり、圧巻のパフォーマンスを発揮していくところだったり。

成功してからエルヴィスの周辺に集まってくる人々。いつの間にかその人々を喰わせるために働き詰めとなっていく。エルヴィスのためにではなくて、皆、自分。まずは自分のことを最優先で貪る、ぶら下がり続けている。大勢の人に囲まれているのにどんどん孤独が増していく姿は痛ましかった。

愛する家族とは一緒にいれなくなってしまったけど、音楽と大勢のファンにはいつも囲まれていて、最後歩けなくなってしまうほどに衰弱したエルヴィスが、それでもファンのためにライブで歌を。その歌、歌声は力強く、でもすごく繊細で情感溢れていて、とても心地よかったです。

観終わったあと悲しかったり、淋しい気持ちとなってしんみりしてしまったのですが、エンドロールはザ・エルヴィス。最後までみているとちょっぴり元気になるかと思います。


ドルビーかIMAXがお勧め、私はドルビーで鑑賞。
よき作品、パンフも買えたし大満足でした。

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