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普通に働きたいけれど

 先週、1週間くらいにかけて、軽く体調を崩した。理由は明確で、急に寒くなって雪まで降って身体の芯まで冷え切っているのに、面接などの急に心身に負担のかかる予定があったからだ。

雪の降りしきる大久保を、日本語学校の面接を受けに行った。結果は散々で、模擬授業を終えた私に校長は「これでは生徒からお金を取れません」と言われてしまった。ほんと、そりゃそうなんだけど、これまでの道中が辛かったのもあってめっちゃ泣いてしまった。校長は悪くない。

多分、きっかけはその日で、その週は「何をしてもうまくいかない」日が続いていた。

何だか、喉が痛い。悪寒がする。塾で勤めているのもあって、受験生にインフルエンザやらを移すわけにはいかない。熱を測ると、36度。

熱があれば堂々と休めたのに。それか、よっぽど咳がゴホゴホ出るとか、そういった症状が現れれば、胸を張って体調不良で休めるのに。

そう思いながらも、同居しているパートナーにも相談した結果、その日の勤務は休むことにした。

まだ働き始めたばかりの職場だ。その日は授業もあった。やる気がないと思われていないだろうか。使えないと思われているんじゃないか。

そんな不安ばかりよぎってしまった。本来であれば、熱が出てから休むのでは遅いし、アルバイトだから当然その日の給料は出ないわけで、お互いにフェアであって何も恨まれるようなことはないのに。何だかズル休みしているみたいな気持ちになってしまった。何より、病人は胸張って休めばいいのに。

でも、一番悲しかったのは、こんなことばっかりで、自分がうまく働けないということだった。思えば、小学校で勤務していたときも、毎日バファリンを飲んで、頭痛を凌いで勤務していた。机の中には、バファリンの一番強いやつの一番大きい箱(60錠)を常備していた。うつで休職したこともある。適応障害って名前で休職したこともある。

うつでの休職期間が終わって復帰すると、蕁麻疹が出るようになってしまった。授業中に無意識に掻きむしった腕や背中は真っ赤になっていた。薬を飲まないと必ず発症し、医師からは4,5年は治らないと言われていた。

退職した今では、蕁麻疹の症状は全く出なくなった。でも、今でもうつ病の治療は続けているし、バファリンは手放せない。

頭痛も、バファリンで済む程度なら良いけれど、激しい頭痛で何度も仕事に影響が出ている。

 薬を飲まないと働けないなんて、なんだか変だ。そこまでして、仕事を続けなきゃならないのか。でも、普通に会社から内定をもらって、普通に働けている友達の話を聞くと、ときおり羨ましくてたまらなくなる。普通に働きたい、そして誰かに必要とされたい、選ばれたいと思ってしまう。


朝は白湯を飲む

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