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あっさりとろとろの角煮

角煮を作りました。お店の販売用のお惣菜です。2日かけて仕込みました(放置時間含む)。簡単だけど手間はかかる子です。圧力鍋使用。
下茹での段階で徹底的に脂を抜いて、自家製烏龍茶と黒糖で煮込んだため、かなりあっさり。とろとろふるふる。どれくらい頑張ったかというと、重量にして30〜40%程度減りました。脂の分。それでいて赤身部分もしっとり。めちゃくちゃ自分好みの角煮になりました。作りながら、10年前はもっとこってりのが好きだったなあとか。ああ加齢。
こちらは、「あっさりした角煮」という矛盾を内包した食べ物です。くどくなくて美味しい。でも原価計算したらあかんやつです。美味しいからいいけど。
ちなみに使ったのは石見ポークのバラ肉かたまり。石見ポーク、臭みが全くなくてとても美味しいお肉です。

では、ざっくり作り方です。既に長文になる予感がしています。
そして作ったばかりなので珍しく結構数字を覚えています。あと大量です。

●豚バラ肉  2kg
白たまり  大さじ2くらい
●片栗粉   少々
まず、バラ肉を5〜6cm角に切り分けてボウルに入れ、白たまりをまぶしてラップし、1〜2時間冷蔵庫で休ませる。冷蔵庫から取り出したら、片栗粉を全体にまぶして、熱したフライパンで全ての表面を焼きます。軽く焦げ目がつくくらいです。焼けたら大きめの圧力鍋に並べて入れ、そこへ、

●長ネギ   青いところ2本分
●生姜    2かけら 
↑を入れ、ひたひたまで水を入れ、加熱。下茹でです。最初は強火で、アクを丁寧にとります。ある程度アクが取れたら、蓋をして弱火で20分加圧。圧が抜けたらそのまま常温になるまでスープごと冷まします。この時絶対にお肉を取り出してはいけません。ぱっさぱさになります。そうなったらリカバリー不可能。完全に冷めたら、スープの表面にびっくりするくらいの脂が固まって浮いてくるので、全部きれいに取りましょう。これはラードのようにして使えます。ただし純粋なラードではないから長期保存は怖いので密封して冷凍保存がおすすめ。包丁で切って使いましょう。チャーハンに入れると絶品です。捨てないで。
この時点で大分脂は抜けていますが、まだやります。さよなら胃もたれ。
冷えた鍋をもう一度火にかけます。今度はスープが沸いてきたら蓋をして弱火で5分加圧。先ほどと同じように冷めるまでそのまま放置。そして冷えて固まっている脂を取りましょう。お肉がスープから飛び出していないことを確認して冷蔵庫へ。ラップで密着させておくと安心です。明日までこのまま放置します。
ちなみに、この時点でスープを味見して美味しい、ということが冷蔵庫で一晩置いておく絶対条件なので、質の良いお肉を使うことを強くおすすめします。この時スープが飲めないほど臭いのなら、一晩寝かさずスープを捨て、お肉をきれいに洗い、すぐに次の煮込み工程に行くほうが良いです。

●一晩おいたお肉とスープ入り鍋
●醤油   100ccくらい
●酒    150ccくらい 
●黒糖   120gくらい
●塩    適量
●鷹の爪  2本 種は取っておく
●丁子   2粒(クローブパウダーほんの少しでも可)
●花椒   隠し味程度 (なくても可) 
●八角   隠し味程度 (なくても可)
●ニンニク 1かけ 半分に切る
●生姜   親指1本分くらい スライス
翌日、冷蔵庫から取り出した鍋(スープはお肉がかぶるくらいの量)に、上記の材料を入れ、味見をして「このまま飲むには辛いけど美味しい」というくらいに味を調整します。ここが一番重要です。(スープを捨てた場合はお水をひたひたまで入れてやってみてください)
そして、加熱。黒糖からアクが出るのできれいに取ります。アルコールが飛んだな、と思ったら蓋をして弱火で20分加圧。火から降ろしてそのまま常温まで冷まします。下茹で同様、冷えるまで絶対にお肉を取り出さない。今まさに味が染み込んでいるところです。邪魔しない。ぱっさぱさにしない。
冷えてから蓋を取ったら、なんと、まだ脂が出ているのでこれもきれいに取りましょう。なかなか手強いです。脂がなくなったら、一旦お肉を取り出して(そーーっとお玉で。めちゃくちゃ脆いので。)いよいよ最後の加熱です。煮汁を強火で煮詰めます。ここはお好みで、ほとんど煮詰めなくてもさらっとしていて美味しいです。私はさらっと派、煮汁が温まる、またはお好みの濃度になるまで加熱してください。そこに、取り出したお肉を戻し、ようやく完成!
食べる時にお肉が冷えているようなら必ず温めてください。より一層、とろとろふるふるになり、赤身部分がしっとりします。

豚肉嫌いで何を出されても絶対に食べないうちのパートナーさんが「美味しかった!」とおかわりを要求したほど美味しいです。娘は「毎日これがいい」と言っていました。うん、無理。

付け合わせの半熟煮卵も絶品です。半熟卵の作り方はレッツ検索。それを煮汁に漬けるだけ。この時、できればジップロック等に卵を入れてそこに煮汁を入れて味を染み込ませる、というスタイルをとって下さい。卵をお肉の入っている鍋に入れてしまうと煮汁が薄まって、お肉に悪影響しかありません。お肉を食べ切った後の煮汁で煮卵を、ということでしたら問題ないで
す。

信じられないくらい長くなってしまいましたが、これで終了です。
読んでいただきありがとうございました。
猪の角煮(皮付き)も、人生の角煮トップ3に入るくらい美味しかったですが、これも入れとこうと思います。猪バラ肉の角煮の作り方もいずれ。




もしよろしければ、こちらも。 少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。