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メキシコで携帯をスられてみた②
三日目の朝、メキシコシティのど真ん中。
最高の景色に最高な朝食、
携帯をスられたこともプラスに考えればデジタルデトックス───
んな訳なくて。。。
メキシコシティ最終日でもあるこの日は元々フリーダ・カーロの絵画とメキシコ人類学博物館をゆったり見学する算段だった。
だが前述の通り生命線とも言える携帯をスられたことで旅行保険の手続き等諸々やることが増えたので、長時間並ばなければならないフリーダ・カーロの絵画を諦めることに。
‘最高な’朝食を済ませ、ホステルをチェックアウト。
安宿だが、立地もよく綺麗で何より入口の警備員がめちゃくちゃ面白いのでいい宿だった。
そこからメトロを使えばいいのだが、昨晩の思い出からもう乗りたくなかったので徒歩で隣町へと向かう。
2月後半といえど日中は30℃近くになるメキシコシティ。標高2,240Mに位置することもあって朝夕の寒暖差はクレイジー(空港UBERの運ちゃん談)。
近くのコークスタンドでメキシコーク(メキシコの瓶コーラはサトウキビを使っていて中毒的な美味さ)を調達。近代的なシティを歩く。
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やってきたのはHISメキシコシティ支店。なぜに旅行会社に?と思われるかもしれないが、結構便利なので覚えておくといい(何様?)。
と言うのも、携帯の停止と、保険会社への電話をする必要があるのだが、メキシコシティの公衆電話は大抵見た目で分かる程壊れており、国際電話となると非常に難解。
その点、JTBやHISなどの海外支店を持つ旅行会社はチケットの手配方法、電話も貸してくれることが多い。スタッフも旅好きが多いためか、親身に相談に乗ってくれる。上海でもお世話になった。
同じ日本人が対応するという意味では日本大使館も選択肢の一つだが、大抵立地が不便で、堅苦しく日曜など空いていないことがあるので、現地の日系旅行会社をお勧めする。
ありがたく電話をお借りし、携帯をストップ。保険会社へ電話すると、現地警察の盗難証明書が要るという。
ここでHISのスタッフにどこの警察署に行けばいいか聞けばよかったのだが、時間がなく焦っていたのですぐさま外へ出た。
街中に居る連邦警察へ拙いスペイン語混じりの同じく拙い英語で事情を説明。盗難証明書が貰える場所を聞いた。
連邦警察は麻薬カルテルとの抗争が頻発するお国とあってか、皆マシンガンを手に持っているので結構威圧感がある。だが話しかけてみると結構陽気な良い兄ちゃんだったりすることが多い。
そんな良い兄ちゃん達に「日本人は無防備すぎるw」と笑われながらメモに住所を書いてもらい、行き方まで丁寧に教えてもらった。
gracias!と別れを告げ、書かれた住所へと向かう。ちょっと遠くだったが徒歩で向かう。歩いてみるのも良いもんだ。街の景色を眺めながら1時間ほどだろうか、ようやくメモに書かれた住所付近へ到着。
閑散としており、ちょっと怖い。早く要件を済ませたいところだが肝心の警察署らしき建物が見つからない。同じ区画を1時間くらい彷徨っていた。
見かねた近くのお店の兄ちゃんが話しかけてくれ、メモを見せる。
それならここだと警察署まで連れて行ってくれた。
なるほどこれはわからない。スペイン語で警察を意味する「POLICIA」の文字もない小学校のような建物がどうやら警察署のようだ。
受付でメモを見せる。お姉さんはダルそうに早口のスペイン語で何かを話す。勿論分からず、英語で‘ゆっくり’話すよう伝えるとイライラしながら2階の窓口へ行くよう言われた。
2階には誰も居ない。なんか薄暗くて鉄格子があるし結構怖い。
大声で「Excuse me」。ダルそうに兄ちゃんが出てくる。
丁度ランチタイム。お邪魔だっただろうか。こっちにそんな気を遣っている余裕はない。一刻も早く盗難証明書を貰わなければ。
メモを見せる。
「ah~ no no」とお兄。
何やらメモに書き走る。
どうやらここはメキシコ人用の施設らしく、盗難証明書はここに書かれた住所のツーリストポリスへ行けば貰えるとのことだった。
メモには見覚えのある住所。HISの目の前だ。
ここまで4時間近くを無駄にしたことになる。すぐにツーリストポリスへ向かい、あっさり盗難証明を発行してもらうと一気に疲れと眠気が襲ってきた。
だがここはメキシコシティ。街中の公園のベンチで寝るのは危険すぎる。
近くのヒルトンホテルへ急ぐ。これも過去の旅で学んだことだが、高級ホテルのロビーラウンジのソファは仮眠に最適なのだ。
30分程の浅い眠りにつき、体力も回復。近くのバーガーキングで遅めのランチ。
あとは人類学博物館を残すのみ。
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ひとまず携帯関係の手続きは全て終わった。一気に肩の荷がおり、短い時間ではあるが心からメキシコシティを楽しめた。
今回の出来事は、旅慣れていると思っていた自分を改めて引き締める意味でも、自戒の念を持って次の目的地へと向かった。
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