自己の表明を他者は気にしない

たとえ自分がどんな決意を述べたとしても、他人はそれが自分にとって不都合であれば無視するであろう。

某党首が、憲法第9条について、「たとえ某大統領が日本に現れたとしても、他国を侵略することを遮るためのもの」とようやく事実を述べた。そして、自分たちが述べてきた「攻められないため」という主張を消した。

そのとおりである。第9条があっても他国にとっては関係ない。日本は他国を軍事力に基づいて攻める権利を放棄しているが、他国は日本を軍事力に基づいて攻める権利を放棄してはいない。当然、日本にも自分たちを守るために戦力を使う、という権利は存在する。しかし、防衛になっていない自国防衛をしたところで何が変わるんだろうか。

自国領土が戦線になった時点で、1戦目から100%負けられない戦いであり、全て勝ったとしてもプラマイ0、一つでも負けたらマイナス確定。今それが、ウクライナが面している事実。すでに死者も負傷者も出ており、マイナスは確定している。たとえロシアが撤退したと言っても、このマイナスが元に戻ることはない。

第9条は、日本の立場を守る。しかし、日本を守ることはない。

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