個人ビジネスを成功へと向かわせる9つの大鉄則:第5話「リスクヘッジのポイント」
「よろしい、ではふたつ目のポイントについて。フリーで働けるようにしておくということだが、これはあらかじめ後ろ盾を用意しておくということになる。下請けという形で働く先を探しておくということでもあるな。
下請けとして働くと仕事を元請けがとってくるという点から報酬が低いというデメリットもあるが、最低限繋いでいけるだけの収入を確保することが出来るだろう。
この状態で大きく稼ぐことは難しいので、あくまで手段の一つとして覚えておこう。
他にも下請けとは別の形でまさしくフリーで仕事を取る方法がある。と言っても、どこかの媒体を通じて仕事を行うので、下請けに近いがな。
顧客がついていないうちは有効な手となるので、登録しておいても良いかと思う。それがランサーズやココナラなどのクラウドソーシングサービスを利用するという選択だ。
起業したては先にも伝えた通り、信頼が全くない。その状態でウェブサイトを通じてビジネスを始めてもよほどコンセプトの良いアイデアではない限り、顧客が殺到することは難しいだろう。
そこで信頼のない人でも信頼して仕事を貰えるサービスがクラウドソーシングだ。まあ、簡単に言うとお金だけ払ってサービスを得られないんじゃないか?という不安を顧客は抱えているわけだな。
だから、安心してサービスを受けることが出来るクラウドソーシングは双方にとって人気だ。ここで収入源や顧客を獲得しておくことは大いに役に立つ。
初心者のうちは独自でサービス展開するとともに登録して活動することをお勧めする」
「何が何でも、独立して自分の看板背負ってやるものだと思っていました!そうではなかったんですね」
「理想としてはその形に持っていきたいが、初めのうちはなかなか難しい。また、要領を得るということや顧客のニーズを探るということでも良い実験の場となる。
せっかくそのような場があるのだから、どんどん活用していこう。そこで実績や名が売れてくれば、自然と壱努個人の名で売れるようになっていくぞ。これもあくまで手段の一つだが、働き口を確保しながら、ビジネスを育てるのにとても役に立つ。
しかし、同様に考えている個人はとても多いので、稼いでいくこと自体は難しいがな」
「たしかにそういうサービスもかなり増えてきていますもんね。ヒントと補助として使ってみます」
「よし、では最後。みっつ目。投資などを行って、収入源を確保しておく、だ」
「師匠も投資を行っているんですか?!」
「もちろんだ。労働だけでは収入に限界がある。また、自分の体がもし壊れてしまったり、怪我で働けなくなったら収入が途絶えてしまう。そんな時役に立つのが、お金に働いてもらうというやり方だよ」
「でも、投資のことなんてさっぱりわからないです。それに投資と聞くとFXとか仮想通貨とかずっと貼りついていなきゃいけない感じなんじゃないですか?」
「それも投資だが、投資と言ってもやり方はいくつもあるんだ。私は投資の専門家というわけではないから、具体的なことは伝えることが出来ないが、投資の中でも比較的リスクの少なく、手間もかからないものもある。
それが私が実践している投資信託という方法だ。その中でもドルコスト平均法というやり方を用いて、毎月積み立てる形で分散投資を行っている。
今では積み立てNISAなどの商品もあるから、この機会に一度勉強してみるといい」
「えっ?師匠が教えてくださいよ。というか師匠と同じものを買います」
「それじゃ、上手くいかないんだ。投資もビジネスも自分の頭で考えて身銭を切ってやるから成長するんだぞ。ここは甘えていないで自分で勉強してみろ。投資に関する書籍も数多くあるから、すぐに知識が手に入るぞ」
「ちぇっ。楽は出来ないか」
「楽なことばかりしていたら成長ははるか先だぞ。それに人がやらないと思うことをやるからビジネスは面白く刺激的なんじゃないか」
「それは…その通りでした!」
「では、まずはこのあたりをしっかり抑えて次に進んでいこう。今日はもう遅くなってしまったな。続きはまた今度行うとするか。
次回はターゲットを決めることを教えていくぞ。次までに誰に提供したいサービスなのかターゲットを考えてみてくれ」
「ターゲットを決める…これは簡単そうですね」
「明日の回答を楽しみにさせてもらおう」
このストーリーは【個人ビジネス、はじまりの教科書: 個人ビジネスを成功へと向かわせる9つの大鉄則】を元に作成しています。鉄則が気になる方やご興味ある方は下記よりKindle書籍をダウンロードください。