見出し画像

【取材】青森ワッツ・高原 純平HC

FUN'RISE協力者のウエダサヤカです。
今回はインタビュー記事となります、どうぞよろしくお願い致します!(取材日2023.1.17)




特別なシーズンになるであろう1つの節目となる10周年の年に就任した高原純平HC(以下高原HC)。
試合中は声を上げ、チーム・選手を鼓舞する姿も印象的だが
私が忘れもしないのは弘前開催の試合前、飲食ブースでクレープを買い求めていた姿。

(嘘でしょ?!高原HCクレープ買ってるやん…甘いモン好きなんか!?なんて可愛いんだろう…そしてこれはチャンス!)と思い、思い切ってご挨拶させていただいた。


高原HCのSNSを見てみると
自らチームの後押しする発信を見つけたらRTしたり、地方開催でのご飯だったり、こういう所からもチームを盛り上げて行こうという気持ちが窺える。

そんな高原HCに今回お話をお伺いさせていただく機会を戴きました。
終始笑いの耐えないインタビューで、私がずっと聞きたかったことの答え合わせもさせていただきました。


■ADの移籍の意図

私が今回一番聞きたかったこと。
この移籍でナイスすぎると思った事は彼をゲームキャプテンにしたこと。これに尽きると思っていて。
彼を定点観測してきた2シーズンを見ているとリーダーシップや身体能力の高さなどプレイには申し分ないが、ちょっとアツくなってしまうところがある。瞬間湯沸かし器な彼だがチーム思いな所はピカイチ。彼をリーダーにすることによって自制され、仲間を鼓舞し、良い方向に行く事は明らかだ。
『青森さんわかってんなマジで…私は嬉しいよ…』と発表を見て涙したあの日を昨日のように覚えているんですが、実際はどうなのでしょうか。

…ホントADめっちゃ好きですね。笑
前所属が契約解除になって、獲得に向けて相談している中で本人とも話し役割を与えた。青森では自分の持っている力を存分に発揮してチームを引っ張って行って欲しいと伝えた。

そして彼を獲得すれば秋田からもお客さんが来てくれるだろうという北谷さんの思惑もありました。笑

...絵に描いたように北谷社長の策にハマりまくっている私がいる。笑


■アスレチックな外国籍

個人的には、どんな形になるんだろうと思いました。どんな風にまとめていますか?


外国籍3人(アレックス・デイビス選手、マックス・ヒサタケ選手、E.J.モンゴメリー選手)とめちゃくちゃ沢山話した。
「こうして欲しい」と伝えるだけじゃなく、もっと細かいところまでお互いが理解し合えるまで。選手の考えや思いも沢山聞いて、どうしていくのが一番いいのかをとにかくたくさん話してコミニュケーションを取り今はお互いに思った事を思った時に言い合える、凄くいい関係になれたと思う。
純粋なCというポジションはいないが3人とも高い身体能力でカバーできているのでそこまで問題はないかな、と。
あと、E.Jに関してはあまり事前情報がない中だったが非常に良い誤算だった。


■移動が大変になりましたね

(長崎・五島開催の際に時ツイートしてらっしゃった)


どこに行くのも遠いですね。笑
(五島開催の際は)あんな移動はじめてで思わずツイートしました。笑
飛行機やプロペラ機など、3回乗り換えてやっとたどり着いたんですが。
滞在中も別のホテルへ移動があったりで中々ないハードめなアウェイだった。なかなかない体験でしたね。笑


■試合中のチームメンタルコントロールについて

コートエンドで観るようになって、試合に出せない理由がコンディション不良だけではないという事を知った私。
納得のいかないファウルなどで「今このメンタルじゃ出せないな」という時どう回しているのでしょうか?

選手にフラストレーションがたまらないように時には自分が声を上げていくのも大事かな、と。本人の代わりにというか。
自分が声を上げる事で選手は冷静になれる場合もある。
……ベンチテクニカル、前任の時はPOまでで1回だったんですけどね。青森にきて既に4回取られてますね。笑(1月取材時)

E.Jに声を掛ける高原HC
ハーフタイムのアップ時はムッスりして出てきたが最後はこの表情



■現状の成績をみてどうでしょうか?

半分終了してどのくらいの予想でしたか?

正直もっと勝てないと思っていた。初めは半分終わって3割くらいかな?というイメージだった。現状でいうと良きも悪きもまぁまぁという感じ。
シーズンも後半に入ってきてケガ人やコンディション不良は毎回出ているが、チームとしては誰を出してもいい状態だからあまり心配はしていない。
チームとしての形は出来てきていると思うので、あとは個々の頑張りと成長に期待していますね。



■今回B1から沢山選手が来たが

B2のチームに来るという事を本人たちはどういう風に受け止めて戦っているのでしょうか?


B1ではできなかったこと、やりたかったこと、そういうことが試せる(表現が難しいが)自分の力をもう一度磨ける場所なのかなとも思う。プレイタイムを勝ち取れなかった選手なんかは練習も試合も本当に頑張るし、自分と向き合えてすぐ実践できる場なのかなと。
また特指も(取材時は東海林選手の加入後だった)入ってきて同じポジションの真生(福田選手)なんかは負けないようにやってやるぞ、と練習から頑張っているのも見えますね。

インタビューの最後に
「私、B2のチームを現地で応援するのが今シーズン初めてで。プレーオフ、行きましょうね!!」と伝えると高原HCはニッコリしながら「行きましょう!!」と返してくださった。






私は以前、越谷の店舗で勤務していたので先の2シーズンは越谷を応援していた。なので間接的にずっと高原HCのバスケを応援していた事になる。
越谷との対戦後の挨拶を見ていれば選手との距離感や高原HCの人間性も見えてくる。温かい。

バッツ選手との試合後の絡み(越谷アルファーズ)

試合が始まる前、2階からコートを見ながら北谷社長と話す姿や、選手のアップ中会場内を歩き、雰囲気を見て回ったりしてらっしゃる。(きっとアリーナグルメもチェックしてる)
試合後はアウェイブースターを労う言葉からはじめ、総評を伝える。

外国籍も含め若い選手が多い中、それぞれと向き合いどういう風に伝えているかも試合後の会見でのコメントを見ても汲み取れる。
選手とどんな話をしてどういう方向に持って行きたくてどうしていきたいのか。
「そんな事まで教えてくれちゃっていいんですか…?」と私はいつも思っているのだけれど、ファンとしてはチームの、選手の現在地を共有戴けてとても嬉しい。

このシーン毎回撮っている私(ルーティンです)
三沢のGame1は前半終えてこんな感じだったが、後半はキッチリ修正して勝利した


「アップテンポで走るバスケ」を体現できる選手を集めた今シーズン。
取材時の対戦相手のHCも「身体能力の高い外国籍選手の対策をして挑んだが、日本人も含め上回ってきて止められなかった」と話していた。

ここまで、「想像以上」の仕上がりがカテゴリ內で非常に面白い番狂わせになっていると思う。

今シーズンの青森ワッツは最終的にどうなるのか。ワクワク感が止まらない。
チーム一丸となってブースターも共に駆け抜けて行きたい。

帰り際「じゃ、クレープ買って帰りまーす」と笑顔で練習場を後にした

(文・写真:ウエダサヤカ)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?