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先生と私_第17話「妥協点」

先生 Soshina君、今日は「妥協点」の話をしましょう。対人問題を考える上で勉強になると思います。

  わかりました。私が飽きないようにお願いします。

先生 ・・・。ではまず、こちらの図で説明していきます。

  なんですかこの図は。

先生 Soshina君(A)という女子大生は、「先生」という名前の犬(B)を飼っているという設定で説明をします。上は、AもBも辛さが均衡していて吊りあってる状態を表している図です。例えばBの主張を尊重すれば、妥協点がBの方へ移動してAの負担が増し、結果AはBよりも辛いということになります。その逆も然り。双方の意見が等しく尊重される妥協点をみつけることで双方の幸福が最大になります。

  反比例の関係なのですね。

先生 さて、Aのお小遣いは月3,000円。その内1,000円をBのエサ代に充てています。このエサ代1,000円を実際の妥協点とします。

私 はい。

先生 お互いの妥協点からの距離を読み間違えていた場合。図で言うと、BがAの状況を見誤った場合。

B「Aのお小遣いはきっと10,000円だろう。それなのに自分はエサ代1,000円で飼われているのか。辛い・・・不公平だ!もっとエサをよこせ!良い肉食わせろ!」

と考え、妥協点を自分の方(エサ代2,000円)に近づけて自分の辛さを解消しようと主張するわけです。

  実際のAのお小遣いは3,000円なのに、エサ代2,000円を妥協点にされるとAが辛くなりますね。どちらか一方でも互いの妥協点を見誤ると、双方の幸福が最大で解決することは難しくなるのですね。

先生 はい。広い視野を持ちながらお互いの妥協点を手探りで探っていくことが大切です。上の図はあくまで単純化したものであり、世の中で起こっている問題はもっと複雑な構造になっています。まあ基本はこのような感じですが。さて、最後にキャンパスレイプ問題について考えてみましょうか。妥協点の話は頭の片隅に入れておいてください。

  あー、最近ニュースでありましたね。

先生 キャンパスレイプは、相席屋の「ただ飯女 VS 飯代でギャンブル男(必ずセックスにありつけるとは限らない)」レベルにどうでもいい話題ですが、話のネタとしては面白いので。

  はいはい。話したくてウズウズしてるんですね。

先生 簡潔に言って、女は自己欺瞞に気付いていないのです。私個人としては、セックス禁止にして下のように性交同意書がなければセックスができない社会にしても良いと思います。

  専門用語多すぎてチェックできないんですが。

先生 女の気分次第でレイプかそうじゃないかが決まっているのが現状です。「女の同意しないセックス以外は全てレイプ」というのであれば、借金と一緒で厳密な誓約書を定めるべきだと思います。なぜなら、人の言動とはときに態度とはかけ離れていて建前、表裏がありますから。言った言わないのつまらない駆け引きで妥協点が歪んでいく問題を解消するためにも同意書は必要でしょう。

  ニュースで見ている感じだと、キャンパスレイプ問題は非道なものから緩いものまでグラデーションのように存在しているみたいなので、それらを一括りにして同意書云々なんてルールが施行されたら恋愛も何もなくなりそうですよ。

先生 確かに今まで不文律で成り立っていたものを明確化すると不満だらけの世になるでしょうね。さて、今日はここまでにしておきましょうか。Soshina君、今日の感想をどうぞ。

  case-by-caseって上手くできた言葉だな〜と思いました。

先生 え、短かっ・・・そうですね。あちらを立てればこちらが立たず。妥協点やトレードオフの概念が必要です。人間は往々にして視野が広く見渡せるものではないのでまずはそれを自覚することが大切だと思います。