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あさりの産地偽装問題を英語で理解できますか?

英語✖会計を同時に学べる、スグリンガル英語学校のAsukaです。

今日は、熊本あさりの産地偽装問題のニュースを英語で読んでみましょう:


「あさり」は英語でなんで言ってますか?
"asari clams"って書いてます!

もう、"Asari"だけで通じるものになっているんです。

まあ、日本特有の食材ですからね。
Japanese carpet shellなどと説明するときもあるのですが、少し通なら、"Asari"で通じるか、と。

この事実は、大勢の日本人にとって衝撃的だったのではないでしょうか:

97 percent of asari clams branded as being produced in Kumamoto Prefecture in southwestern Japan were likely to have been produced overseas, eroding trust in product origin labeling.(=熊本県産のアサリは97%が海外産とみられ、産地表示への信頼が薄れた。)

nippon.com

ボキャブラリ:
branded as… = ~とブランディングされた
erode trust = 信用を蝕む
product origin labeling = 製品原産地の表示

数十年もの間、ずっと偽装を行っていたらしいことが分かっていますが、
これがなぜ今頃になって分かったか、というと、IT技術の進歩です

A team of Japanese researchers have developed a method to identify the origin of asari clams by measuring the levels of a neodymium isotope in the shells.(=(アサリの)殻に含まれるネオジムの濃度を測定することでアサリの原産地を特定する方法を、日本の研究チームが開発しました。)

nippon.com

"neodymium isotope"という何とも難しい単語ですが、
neodymium=ネオジム」は、貝殻に含まれている金属の元素です。
isotope=同位体」、つまり、同じ元素でも、このネオジムには中性子と呼ばれる分子が異なるものがあり、その濃度から、どこの産地から分かる技術が新しく開発されました。
その技術をもってして、偽装がバレたという、なんとも皮肉な話だったのです。

"Made in Japan"=「国産」というだけで、みんなが安心して気軽に買ってしまう心理をついた、産地偽装問題。

産地の偽装もしかり、製造する製品の品質もしかり、こういった問題は歴史的に見て問題が根深いことが多いです。

でも、こんなことが分かったら、これからのあさりの値段は・・・?
と心配になる方も多いはず。

それでなくても、いろんなモノの値段が最近は高騰しているのに。

給料はここ30年間、全く上がっていないのに。

※注:給料が過去30年間上がっていないのは、日本くらい、って知ってました?詳細は、こちら:


あさりの問題だけ見ると、

「ずっと産地を偽装してたなんて、けしからん!」

で終わってしまいますが、

「偽装しないと、熊本内で作って売っていたら、儲けなんて全然ない!ちゃんとマジメに働くのがバカみたい!」

という生産者の意見も背後にある、ということを考えにとどめておくことは、これからの日本を考える上でとても大切。

なにも、産地偽装を養護しているわけではありません。

でも、それを何十年をせざるを得なかった日本の経済とは・・・?を考えてほしい。そこから、あなた自身の会計への理解がきっと深まるはず。

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