The Electriflying楽園

架空の国『ザ・エレクトリフライ楽園』でのニュース、小説、エッセイ、流行などを紹介する架…

The Electriflying楽園

架空の国『ザ・エレクトリフライ楽園』でのニュース、小説、エッセイ、流行などを紹介する架空の国の話を投稿します。

最近の記事

容器入りの恋愛

 そんな闇を何度も僕も背負ってるから悲しい痛みをわかりあえるのかもね。  感情は無くても恋は、ほら出来るよってプラスティック容器の恋愛の電子を温めて。ひとりぼっちでいられないクセに、ふたりきりばっかだとなんだかすぐに冷めるね。ゲリラ豪雨の恋に降られてズブ濡れのズブズブ。靴の中までぬかるんでるのに全部、運命だったみたいじゃない?っておバカ。  恋愛もコスパ重視で5G導入で早くなったし、知らず知らずのうちに新元号のマスクで平成を隔離してしまった。ぐにゃぐにゃに酔っ払ったビリヤ

    • 協調性も無さすぎて楽園

       神様に祈ったら現実にあっかんべーされた。景色が粉々に壊れそうで嘘みたいで。嘘なんじゃないかって思いたくなるけど。なんだ、ただこれだけが本当なんだね。過去を否定することは、未来を失うこと?得ること?好きなほうの話を選べはいいよ。こんなのは明晰夢でもないから、きっと思い通りになんていかない。  喫茶店の窓ガラス越しに見える世界は水族館のようでいろんな人の見本が泳いでるように見えた。誰とならちゃんと話し合えるんだろう?  「ちゃんと他人に"伝わるように"話さないと"わからない"

      • 蚊取り線香が見た夢

         週末にはヒツジたちと行こう小雨まじりのドライブ。田舎道へと続く甘やかなバイパス。エレガントなハンドル捌きで優雅に左折。魅惑のウインカーで誰もが振り向く車線変更。車内のジョークは舞踏会。奏でる音楽の趣味も品がいい。ロイヤル紳士なアクセル・ブレーキ。駐車のマナーはロンドン流。ギア捌きだって伊達じゃないぜ。ロマンスグレーの孤独なダンディーさ。  べいべ、君の美貌は完全に罪で、悩ましげすぎるラプソディー。いったいどれだけの漢たちを狂気の闘牛に変えるつもりなんだい?赤い旗ひるがえし

        • きらきらは、いらいら。

           ヨーロッパ情緒残る温泉歓楽街で不意打ちの狐の嫁入り。醤油の湯気が笑みを浮かべる登り坂のアーケード商店街。ジャズ喫茶店の看板には古い時代の前衛映画のポスターと先々月のイベント告知。昔、テレビで紹介されたらしい名店パン屋には、あの芸能人の若い頃のサイン色紙と日に焼けた写真。大型チェーンのこじんまりしたスーパーマーケットが未だに新参者という顔ですこし隅で愛想笑いしてます。  ぽつりと抜けたら、赤茶けたレンガの路地の飲み屋街。もちろん、ずっとあの頃から続く喫煙可能店。今夜もいつも

          ニュースペイパージャンキー

           モーターサイクルガレージにプラネタリウムを映してみた。幻覚みたいな妄想とアレさえあればいいさ。保健所から逃げ回る動物みたいに俺たちは森のなかでもいつでもどこか怯えてる。今更、神様に祈ってる。ウェイトレスのあの子の背中に隠れてみるんだ。ちっとも痛みが治らないから。紛らわすために暴れてみるんだ。アタマを振って気も狂って騒いだらすこしなら忘れられるから。薬漬けの孔雀みたいなタチの悪いジョークだよ。  日曜日にレストランで会話をしたいだけ。そんなことがずっと叶わないだけ。感情がま

          ニュースペイパージャンキー

          描くだけの楽園

           そろそろ行かなくちゃ、ひとりで大丈夫。なにも言わずにそっと出て行くよ。淋しくなるけど、これしかないからこれでいいんだよ。魂なら手放すな、振り返らず進め。もう生きてここに帰ってくることなんかないだろう。いっそ派手に撃ち抜いてくれ。  もう嘘つきで騒がしい社会のパーティーから抜け出そう、場もしらけちゃった。あんまりみんなとも仲良く出来なかったし、話もあんまり上手く出来なくてさ。なのに淋しいんだ。ホントに自分勝手でわがままだな、こんな心が醜くて身体を恨んで掻きむしってる。こんな

          changes

           有機的な思い出はすべて燃やして無機質な新しい街へ。それは湿っていて燻った灰になっただけだった。ターミナル駅の人混みに紛れ込んで新たな顔のよそ者へ。この街の乗客になる、チケットなら持ってる。変わり者になるか、市民権を得るか。滞在するのに大切なことは感覚を共有出来るか否か、景色が粉々に割れるほどの執着心で世界を見ながらガタガタに歪んだ道で目的地に向かう。前の街では、何が狂ってることの恐怖に怯えていたがそれはナンセンス。もはやカオスはすべて崩れて混ざり合ってる。ミキサーにかけたジ

          社会インベーダー

           きみもぼくもなにかだ、なにものかなんて説明なんかできない。簡単に証明が出来るぐらいならデータに縛られるってことさ、変化せよ。成長も進化も詐欺師の罠だ。  登録データ・IDの仮面の下にある顔をさらに書き変えてコインを入れてゲームを始めよう。現実世界は規律も崩れててplayをするのに適してない。  画面の中の乗り物で前時代の猿の惑星から抜け出なきゃ、動かすのにはまたコインがいるけど、こんなものすぐになんの意味も無くなってしまう。崩壊した現実と画面の中のリアリティー、どちらが

          社会インベーダー

          STATIONTOSTATION

           プラットホームで孤独の中に入り込む列車を待つ。魂のいるところまで運んでくれよ。座席に着くと宇宙の電波に合わせる。陶酔して完全に遮断された闇の中で目を光らせるモンスターは自分自身。誰も追ってや来やしないさ、恥じらうことはない、目を合わせるんだ。鏡を見るより確かなその実体。  おかしくなることに恐れちゃだめさ、ひとりでやっていくんだ。常識は日に日にキミのアタマをおかしくするだけだから。黄金時代を始めよう。過去に酔いしれて中毒になったときに時間が壊れ始める。皿の上の綺麗事の言葉

          デカい事件、起こしたい。

           ぼくら、優等生でも不良でもないけどなにか悪いことしてみたい。そうだ、夏休みの宿題は燃やしてキャンプの焚き火にしよう。一晩中、語り合って窮屈な教科書に落書きして物語を作りあげよう。  ねぇ?ぼくら、オトナたちの言うことを聞いてたら、きっとこのままじゃ、ずっとこのままさ。ねぇ、アンタが言ってるその楽園にはなにがあるの?しあわせだという。そう思わされるためにずっと椅子と机の間に挟まれて下手くそな息づかいの話を聞いてるみたいなんだけど?   そろそろ逃げ出さないといけないんだ。

          デカい事件、起こしたい。

          おわかれにむけて

           神様、こんな悪夢みたいな正しさの嘘が暴かれますように  もうこれ以上、悲しい世界が泣かないように  未来も怖くて疑って睨んだら、切ない思い出の夢で目を覚ました。あんまりよく覚えてないけど、あのシーンは、ちょっと都合が良すぎた気がする。恥ずかしくなって砂浜のウミガメみたいにノロノロとベッド抜け出した。また悪魔の現実にイジメられるかな? また天使の言葉に助けられるかな? 竜宮城は、なんだか合わなくて家出してきちゃったんだけど。ここで産むのは、なに? ちゃんと愛せてますか?

          おわかれにむけて

          夢で待ち合わせ

           淋しい夜は悲しい背中抱きしめて、会えない夜は孤独を抱き抱えて、日付が変わる前にほとんど無理やり詰め込んでなんとか会おうとしたけど結局リスケで。トラブルでとか、イレギュラーでとか、全部急なことでとか、言い訳なんかいくらでも並べられるけど。  足が速いからキミが好き、おもしろいから誰々くん好きなんだ、文武両道で成績優秀なアナタが好き。ちょっとクズで浮気もしてるけどその綺麗な顔が好き。ずっとずっと優しいだけの言葉が欲しかったの。  ぼくらは、ついこないだまで子供だったみたい。

          ラオ/こんなはずじゃなかったのに

           グルーヴィング・ハイに引き金を引かせたトラブル。今夜、誰が彼を殺した?結局、誰かが悪かったのさ。ジャングル・アフロが今夜、真っ赤に染まって開幕の銃声。『ここらへんじゃ、よくあることだから気にしちゃいけない。』目の前の紳士がネクタイを絞めながら言って微笑んだ。ハンサムな給仕がスペイン料理を運んできた。ブルーバードの演奏は鳴り止まず、たんだんと夜の深いところまで溶け込んでいく。芸術のようにナイフとフォークを使う紳士。そこには確かな狂気があった。同時に理性で争えないほどの魅力がそ

          ラオ/こんなはずじゃなかったのに

          クラゲ/暴動

            半透明の空気のなかでクラゲのような呼吸してるサイケデリアルな真実。眠たげな3つ目の瞳が咲いたのならお化粧をして風を揺らして浮遊遊びに出かけよう。薄靄の紙で包まれた魂を紐解いて触れてみよう。左右の目じゃ見えない透明な波で泳ぐためのお守りになる。  君の瞳は砂のよう。この恋がはじまりなら、ぼくは君をなんとしても捕まえなくちゃね。こんな感情は、はじめてで上手く言えないけど。なんだ、愛だとかこんなに簡単で見えないカタチをしてただけだった。真夏の暑い熱い光のせいかな?君を見つけて

          高級品になる普通。

           いまは、すこし楽だ、ちょっと浮遊してるから。嘘みたいな常識ここにはないから、大袈裟すぎて笑えない。現実は悲しいぐらい惨めで『見猿、聞か猿、言わ猿』でずっと寝てたい。オトナのわがままのせいで痛みだけ降り積もって狂気になって自分でもわからない。それに特に意味もない。それは気づかないうちに。  当たり前が高級品になった。もうぼくら船底の奴隷。一番こき使われても、一番最初に死んでいいヤツら。精神崩壊してるけどボロなマトモで着飾ってる。定職についたところでこんなの、ただ不安定。いい

          高級品になる普通。

          トノサマガエルになる人間。

           アンタさ、俺をレモンみたいに搾り取ってすぐに捨てるつもりなんだろ?明日の朝、俺が床で死んでても肉屋に売りつけて、くだらないことに使うんだ、庭の電飾を増やすとか。家の中身は隠さなきゃいけないもので溢れてて、散らかっててもう片付けることも出来ないのに。みんな、いつも、石を投げられる犠牲を探してるんだ。アンタも大変だよね。たかだか人間にこんな病気になった国を修理することなんか無理なのに。  そろそろ、みんなアタマがおかしくなってニンゲンじゃなくなる頃かな? アタマに血が昇って、

          トノサマガエルになる人間。