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トップセールスマンと売れないダメ営業の5個の違い

営業職である以上、バンバン契約を取ってトップセールスを目指したいですよね。成果を上げれば上司からの評価も高まり出世のチャンスも掴めます。
しかし、トップセールスパーソンとは対照的に売れないダメ営業はどの業界にもいるものです。
ここではトップセールスのデレクと、ダメ営業のエリックを登場人物としてご紹介します。

提案力

デレクとエリックは、お客様へ一生懸命提案するという部分において大差はありませんが、なぜその商品を提案するのか?という根幹の考え方がまったく違っていました。

エリックは、いかに自社の商品が優れているかを一生懸命PRするのに対し、デレクはお客様の課題を発見することに努め、自社の商品がどのようにお客様の課題を解決するのかを心がけていたのです。

つまり、二人の決定的な違いは、提案においてメリットとベネフィットを使い分けられたか?という点になります。

メリットは商品の機能からくるものを指し、ベネフィットは商品を手に入れたことによって得られる価値を指します。
メリットばかり頑張って説明するのと、お客様の抱える課題に対し、提案商品がどのような効果をもたらすのかは、いうまでもなく後者のほうが提案としては強いですよね。


気づき

お客様との会話のなかで、思わぬヒントが隠れている場合があります。会話の流れでサラッと話すため気づかない場合もあるのですが、デレクはお客様の些細な言葉にもしっかりと耳を傾け、メモを取ります。お客様の一言にヒントがないか神経を集中させるのです。

オフィスに戻ったデレクはメモを辿って、じつは些細な一言が有益な情報だったのではないかと調査します。

しかし、エリックは違いました。会話についていこうと必死になってメモすら取りません。残念ながら会話からはひとつもヒントを感じ取ることができずに商談を後にします。

お客様との会話やオフィスの様子、新しい設備の導入状況、従業員の顔ぶれなどを観察し「変化に気づけるかどうか」は、トップセールスと、売れない営業マンの違いといえます。


スピード

お客様に「この商品について弊社が指定する品質試験を実施してほしい」と言われたデレクとエリック。

デレクは商談が終わった当日に試験の内容をヒアリングして、漏れがないかをチェックし品質管理部へ協力を要請しました。そして、いつまでに試験成績書を提出できるかをお客様へ報告したのです。お客様は試験成績書が確認できる時期を把握できたため、次のフェーズに移行できる準備ができました。

エリックは残念ながらお客様の要望を甘く見ていました。なんと、品質管理部へ品質試験を依頼したのは、商談から3週間経過してからだったのです。他の仕事が忙しいのは分かります。しかし、お客様への連絡はダラダラと遅れ、結果的にお客様の熱は完全に冷めました。つまり、失注したのです。

次のフェーズに移行してお客様と契約できたデレク。お客様の熱が冷めて次のフェーズに移行することなく失注したエリック。スピードの差によって、結果に雲泥の差ができてしまいました。

何事もスピードは命です。お客様からの問い合わせや要望に迅速に対処できるかどうかは、その後の結果を大きく左右します。

もちろん、すぐに対処できない用件もあることでしょう。今回のように試験に時間がかかったり、原因調査までに日数がかかる場合だってあります。
そんなときは、お客様からの用件はいつまでに回答できるかくらい伝えることはできるのではないでしょうか。そのうえで進捗状況を共有するのもいいですね。お互いに目的を見失うことなく、途中で熱も冷めません。

お客様の立場として、要望したものに対してなにも反応がないととても不安な気持ちになるということは、常に認識しておいたほうがよいでしょう。


約束

商談中に「この値段にしてくれたら契約しますよ」とお客様から言われたデレク。しかし、デレクは即答せずに一旦お客様のオフィスを後にし、電話で上長へ相談しました。
結果的に上長から「お客様の希望する値段は6ヶ月間限定ならOK」と言われ、すぐにお客様の元へ戻り、説明します。期間限定とはいえ、お客様は上長へ頑張って許可を取ってくれたデレクを評価し契約に至りました。

エリックはデレクと違いカッコつけてしまいました。なんと、その場で「いいですよ!この場で決めてもらえるならその値段にします」と豪語してしまったのです。確保すべき利益率を下回っているというのに。
お客様のオフィスを後にし、上長へ報告したものの、なにを勝手に決めているんだと叱られてしまいます。
そして6ヶ月間の期間限定で許可を得ましたが、今度はお客様へ事情を説明しなければいけません。後から6か月間限定と言われたお客様は、それなら白紙に戻しますと呆れ顔になり、契約を見送りました。

ビジネスにおいて後出しジャンケンほどお客様の信用を失う行為はありません。

その場で約束できるか確信が持てない内容なら、一旦話を持ち帰ったほうが安全です。


情報収集力

ある日、デレクとエリックは上司からリストを手渡され、自社の新商品を新規顧客へ提案し契約を取ってきなさいと命じられました。
そのときに渡されたリストには1社しか記載されておらず、まずはこの1社と契約すればいいとのことでした。

デレクが手渡されたリストには「花丸製薬会社」と書かれているだけ。その他の情報は一切書かれていませんでした。
そこで、デレクはまず花丸製薬会社のホームページから会社の基本情報をチェックしました。創業、従業員数、売上、得意分野など一通りチェックしました。

次に、SNSでどういった投稿をしているのか、どんなアカウントをフォローし、フォロワーにはどんなアカウントがいるのかをじっくりと観察したのです。
その後に書店へ向かい、業界に関する書籍を手に取り花丸製薬会社の関連情報がないかをくまなく調べました。

デレクは、まずは自分ひとりでできる情報収集を徹底的におこない、初回の商談に備えたわけです。

エリックはというと、リストに書かれた「田舎不動産」のホームページを見て、連絡先を確認しました。そしてすぐに電話でアポイントを取ったのです。なにも下調べもせずにです。

初回の商談において、商談の質の違いが露呈されたのは言うまでもありません。

デレクは情報収集するなかで、商談のきっかけと契約までの突破口を探そうとしていたのに対し、エリックは新商品を売り込むことばかり考えていたのです。

なぜ情報収集するのかという理解がデレクとエリックはまるで違ったわけですね。


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