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いつも心にサイアクを

サーベルタイガーに襲撃される心配は無くなったが、人間にとってサイアクの状況はそこここに存在する。
台風の通過が時間単位で予測可能になった近代では、サイアクの状況を避けることが可能になってきた。百貨店の臨時休業や公共交通機関の計画運行など、人命を守るための柔軟な対応も一般的になってきている。

昔のうっかりオジサンたちは、ちょっとした台風くらいならと、知人宅で飲んで過ごすという短絡的で思慮の浅い判断をする。
そして翌朝、デカイ倒木のために車が出せなくなるといったような、誰の責任でもない愚かな帰宅困難者となる。

最悪の事態を想定する。

家を出た途端に大型トラックと接触するかもしれないし、すんでの所でかわしても、その先の2㎝の段差でつまずき骨折するかもしれない。
スマホの充電を忘れて電子決済できないかもしれないし、100%の残量があったにもかかわらず、母からのどうでもいい長電話のためにバッテリーを消耗するかもしれない。

ジュリアスシーザーは言った
臆病者は死ぬ前に何度も死ぬ思いをする。勇者は一度しか死を味わわない。

生きてることと死ぬことはワンセットだ。この世に生まれたからには死を回避することは不可能だ。だが、どうせ死ぬなら健康で長生きしたい。塩分の多いラーメンを食べ続けて、煙草も酒も好きなだけ楽しみ、運動もせず努力なしに長生きしたい。欲望だらけで健康診断の結果も気にせず医者の世話にもならず生きながらえたい。

ハムレットは言った
危ないと思ったほうが安全だ。

不安は無いに越したことはないが、どれほど頑張ってもゼロにはならない。不安に対して避けられるリスクを計算し、可能な限りの準備をし、残りはすべて受け入れるしかない。

死にそうな目に遭遇しても、死んでなかったら十分だと感謝するだけだ。

AEDのある場所を確認し、充電器は常に持ち歩く。
上司が満腹のタイミングでヤバい報告をし、
友だちの愚痴LINEにはスタンプで応戦。

母からの着信は無視し

死ぬほどつまらない人の話には、目を開けたまま眠れるようになった。


(270日)

#エッセイ #コント部 #ライフスタイル #僕なりの幸福論 #毎日note #台風 #不安もある #準備する

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