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米CPI後に為替介入と報道された件について


❏ おそらく朝日新聞初のフェイク

▶ 朝日新聞の速報ニュース

この記事を書こうと思った発端は、2024/7/11のCPI発表後にドル円が急落し、そこで朝日新聞が「政府関係者によると政府・日銀が為替介入実施」と報じました。

私の推測ですが、発表後に4円もドル円が暴落したあおりで、記者が思い込んだのだと思います。

▶ 今日の消費者物価指数(結果)

確かに素人目には「これで4円も円高になるのか?」となるだろう

目立つところとして、前月比が▲0.1%とマイナスになり、総合CPIやコア前年比が0.1%ほど予想値より悪かっただけです。素人から見れば「誤差のようなデータなのに、こんな円高?」「為替介入に違いない」と思い込んだと思われます。

しかし、以下のグラフを見れば話しは一変します。
プロの投資家ほどこちらの情報を見て行動するのです。

インフレが本格的が本格的に下がり始めた(6月データ)
FRBが利下げに動きやすい十分な理由となる

為替相場に詳しい人ほど、このように考えます。
私もXで2つ上の図を、CPI発表後1分で投稿しましたが「ショッキング!!」と書いています。そう、ショッキングなデータだったのです。リアルタイムでご覧になった方いらっしゃるでしょう。

▶ 間違える理由が分からなくもない

これは「凄いだろ」と自慢したいのではありません。データの読み方を知っていれば、誰にでも判断ができる程度のことだと言いたいのです。つまり、朝日新聞は、適切な人材が記事を書いたわけではないだろうと推察されます。


❏ CPIでこれほど値動きするのか?

とはいえ4円も売られるものなのか?実は、日銀が便乗したのでは?と思う方が少なくないでしょう。ゆえに実例をお見せします。

これも米CPIで、2022年11月10日に発表されました。後に「CPIショック」と呼ばれましたが、このデータを見てこのあとドル/円がどのくらい値動きしたかご存じでしょうか?

▶ CPI後のドル/円チャート(日足)

中央の146.50⇒140.30まで下がった陰線がCPI結果
なお151.942の混乱は、日銀の為替介入(初回)ですね

2022年11月のショックでは発表後に5円50銭ほど暴落しました。
もしかすると、覚えておられる方もいるでしょう。私はXで今日の円高を「CPIショック(第2弾)」と表現しています。それはこの相場を第1弾としているからです。

▶ つまり、存在し得る相場ということ

7/11CPI後にドル/円が4円も急落しましたが、これは十分にあり得る値動きです。

FRBはインフレターゲット(2%)を目指しています。2%になった時には、政策金利を2.50%程度にする必要があります(現在5.25%)。ですが、今夜のCPIで+3.3%が+3.0%へ減速する大きな動きを見せました。
多少乱暴な言い方になりますが、+3.0%が+2.0%まで下がる間に、FRBは11回も利下げをする必要があります(1回0.25%ずつで換算)。

まだ1回もしていないのですから、利下げ開始が遅すぎると投資家が判断するのも無理はありません。

▶ 何より、こういうケースについて警告済みです

私のnoteをお読みの方は存じていると思います。

事前考察をぜひお読みください。
いつもCPI発表前に見通しを書いている記事です。何と書いてあるでしょうか?

記事を一部抜粋

今夜の相場。実は予見可能な出来事だったわけです。


記事は以上です
次の記事でまた次の記事でお会いしましょう
Fundalia financial philosophy(FFP)








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