見出し画像

連載、ボトムアップ科学技術②〜最終講義のススメ〜

こんばんは!月曜担当のふなっしぃです。ふじもんの記事もよろしくお願いいたします。

僕は介護があまり身近ではないのでとても楽しみにしております。いいね数が多いので見習ってまいります(笑)

さて、先週は主に自己紹介について書きましたが、今週は先日所属していた研究室の教授が退職されることになり最終講義があったので今回の記事にします!

1.研究室について

 僕が所属していた研究室はこちらの熱物質移動研究室になります。

主に伝熱学という分野の研究室ですが私は生体工学の分野を研究しました。伝熱学は熱が伝わるプロセスを扱う分野です。氷を手に持つと冷たいですよね?これは、手の熱が氷に伝わるので冷たく感じるというメカニズムです。生体工学は読んで字のごとく生物の体(特に人間)に関連した工学の分野です。そこで私は「低電力電界による細胞分裂阻害に関する研究」という研究を行っていました。こちらについては機会があれば詳しく書きたいと思います‼️

2.高松先生の最終講義について

 さて、本題です‼️ 皆さんは最終講義にご参加されたことはありますか?大学に通った方でもなかなか最終講義を経験した方は少ないのではないでしょうか?最終講義とは定年を迎え大学から去る先生が最後に行う講義のことです。普通の講義というよりかは、その先生の思い出やこれまでの足跡を振り返りながら研究について話すことが多いです。そして半分は式典のようなものでもあり花束の贈呈や感謝の言葉などもありかなり面白いです。
 何度か最終講義に参加してきた私ですが、今回は私を指導してくださった先生だけあってとても感慨深いものがありました。時々飲み会の席などで断片的に話してくださった昔の話を写真と共に丁寧に語ってくださって、今の先生がいるのかという点が知れて興味深かったです。特に、先生にもお世話になった先生がいた事と、熱力学と伝熱学を専門とされていた先生が何故生体工学にも研究領域を広げた理由は強く社会の流れと今後は哲学が大切になると考えていらしたことが印象的でした。
また、

・「大学は研究することが教育であり、どんなテーマを設定しどう進めるかは教授に責任がある」
・「専攻した学問の知識ではなく、見方・考え方は一生ついて回るし武器となる。」
・「学部長、副学長になったことは研究者としてのキャリア上大きなマイナスであった。」
先生の最終講義の発言より。要約のためニュアンスまでは保証し兼ねます。


という点は工学や教育の在り方という点で深く考えさせられました。

リベラルアーツ的には哲学が大事だという点と、工学というものの考え方で今の社会を見るとどのような事が気になるかという点についてもっとじっくりと伺いたかったです。講義の中で私が所属していた時の研究室旅行の写真や、先生のご実家での懇親会、卒論生のところに自分の名前が載っていてとても嬉しかったです✨
先生にはたくさんご迷惑をおかけお掛けし、たくさん学んだことを改めて思い出し、習ったことを様々な形で活用できるように務めようと思いました。

3.最後に

 科学技術は大学の研究室から始まることも多々あります。特に科学については研究とは切っても切り離せませんよね。その研究室の文化について最終講義というものはよく知ることができるかもしれません。現在各大学でも盛んに最終講義が行われていて、YouTubeにアーカイブとかも沢山ありますので是非ご覧ください。ここではニホニウムを発見した森田先生の最終講義を紹介しておきます。

また、リベラルアーツ協会でも最終講義に関連したイベントや取り組みなどもいつか行いたいなと思っています。豊橋科学技術大学さんが退職される先生に次に何をしたいか?などのラジオ感覚で聞きやすく対談形式のラジオ番組をあげてらっしゃいます。

とても引き込まれる内容でした。研究は内容を扱うと難しいですが、研究で大変だったことや?とか、その研究を始めたきっかけは?などの質問はある種のメタ的な質問でどのような研究をしているかに関係なく問うことができます。研究の中身について正確に理解しきれなくても、どんな研究者がどのような学術的営為を行っているのか知るのも面白いですよね😊
是非、日本リベラルアーツ協会でも研究者や学問がもっと身近になる楽しい企画を考えたいのでアイディアがある方は是非ご連絡くだされば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?