【ふなログ743】そこに「物語」はあるのか?動けなくなったら我が身に「物語」を呼びおこせ
■
今年の4月から6月までの3ヶ月間、
いくつかの企業様(大手含む)のIT技術講師として登壇させて頂きました。
7月の今月から、久しぶりのITエンジニア業務です。
すでに開発を終えたフェーズで、外部システム連携テスト、旧システムからのデータ移行からの業務にジョインすることになりました。
■
少しだけですが、
「エアポケット」のような感覚を我が身に感じている最近です。
ひたすら無我夢中で駆け抜けた3ヶ月間を終え、
これからの活動に向けて「点」を「線」に結びつけていく必要があります。
■
ただ漫然と仕事を継続しているだけで良いのか?
案件が途切れる前に、次の案件を契約する。
その向こう側に視点を向けているのか?
■
元々、案件を契約しては技術者を派遣する「SES」という業態の企業に勤めていた私は、そういった働き方に嫌気というか「これを一生やっていくのか?」と疑問を感じたからこそ、今年4月に独立したのでした。
ひたすら、毎週日曜の「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のように一話完結のストーリーが延々と続くみたいに、
単発の仕事を脈絡もなくこなしていくだけで良いのか?
そこに「物語(ナラティブ)」はあるのか?と。
■
駆け出しの仕事人であろうと、ベテランだろうと、
やはり「どうしたいのか?」を失ってはならない。そう思います。
漠然とした不安ではなく、
そういった理想と現実のギャップによる葛藤に向き合うことで、
真の意味で己が磨かれますし、一つ一つの行動に意味を実感することになります。
■
もちろん、そのような葛藤が無くても、仕事はできます。
しかし、それでは一生自転車操業です。
特に独立した身としては、会社勤めよりも不自由な状態に身を置き続けることになります。
(その状態が良いなら、それはそれで良いのかもしれませんが)
仕事をするのは、生活を豊かにするためであるとすれば、
その仕事を通して得られるのは、お金や能力向上、人脈、さらなるチャンスでしょうか。
■
しかし、そういったものを得ても、
自分の生き方、広く捉えると人生に資する捉え方、使い方ができなければ、
資産の多寡に関わらず「日銭を稼ぐ」状態と変わらないのかもしれません。
がむしゃらに働いたりする時期もあると思いますが、
がむしゃらだけでは足らないのが人生の舵取りです。
■
立ち止まり過ぎは良くありませんが、
もし、今の働き方に「物語」を感じなくなったとすれば、
仕事に背景や経緯、自分の動機付けを見失いそうになった時は、
一旦立ち止まって、「棚卸し」してみるのも良いかもしれません。
■
過去と現在を繋ぎ合わせて、未来を再構築し、
我が身に「物語」を復活させていく活動、営み。
■
私は土曜日、どうしても身体が動かなくなったので、
諦めて実写版『キングダム』の三作連続を観ハマってました。
「天下の大将軍」を目指していた下僕が、
ある事件をきっかけに人生が激変し、師に会い、試練を乗り越えながら大飛躍を遂げるという物語。
また、深いつながりの秦王(後の始皇帝)も、
壮絶な幼少時代を送り、ある人物と出会って自分を取り戻し、王の座に就くという展開でした。
20年前から原作を愛読していた自分でしたが、実写版の完成度の高さに感動してしまい、改めて「これも英雄の物語」と感嘆していました。
■
今日、月一回の勉強会で、
『千の顔をもつ英雄』という「スターウォーズの原点」と呼ばれる書籍を紹介されました。
人々が引き込まれる物語には、ある程度の「型」があり、
それは、英雄の物語として、冒険に出発して師に出会い、試練を乗り越えて栄光を手にする、という展開になります。
■
自分が好きな漫画もほとんどが、そういった「型」に沿っていることも多く、疲労困憊した時にはよく読んでいたのは、そういった物語から活力を得ていたんだな、というのが、改めて納得できました。
昨日、無意識に『キングダム』を観たくなったのは、
そういった物語に触れて活力を得ることができる、というのを過去から知っていたからなのだと思います。
■
先日富士山に登ったのも、
山頂という目標に対して、紆余曲折試行錯誤し、体力や時間のマネジメントを繰り返しながら登山していく、という活動を通して自分の中の「物語」を復活させようとしていたのかもしれません。
目的を見失いそうになったり、動けなくなったりしたら、
「原点」に帰ったり、冒険譚に触れることが大切ですね。
■
そうせずに、動けないのに「動け」と連呼しても、
心が空回りして本当に動けなくなる。だからこそ、重要なのは「物語」を我が身に復活させることではないでしょうか。
自分の生き方に「物語」はあるか?
そこに「愛」はあるか?も重要ですが、
そこに「物語」はあるか?という自問自答と葛藤に身を置くと、
景色が変わってくるかもしれません。
■
それでは、
今日も素敵な1日をお過ごしください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?