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仕事とは「勝てるフォーマット(型)づくり」であると定義する


20年間、メールマガジン書いています。


商売する上でも、ビジネスパーソンとして成果を出すためにも大切なのは「勝てるフォーマット(型)づくり」です。


「これをやったら必ず勝てる(=結果が出る、成果を出せる)」というフォーマットを一旦、完成させられれば、極端な話、あとは「おんなじことをやるだけで安定的に成果を出し続けられる」ようになるわけです。

そんなフォーマットを作るための活動こそが「本当の仕事」です。


「一日のうちに、一時間でいいので仕事をしてくれ」

と言ったのは、豊田自動織機製作所(現豊田自動織機)、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)の社長を務めた故・石田退三氏でありましたが、この言葉の真意も(「作業」ではなく)「仕事」をしてくれ、という意味ではなかったであろうかと、思うのです。

一旦、フォーマットができればそこから先は「一定の型を高速で繰り返す」だけ。フォーマット完成以降は、あとはいかにそれを高速で回すか、という「単純作業」となるのです。


つまり、圧倒的な成果を出すためには

「仕事する(勝てるフォーマットを作る)→ 作業する(型に従い、成果を上げる)」

次に

「仕事する(勝てるフォーマットを作る)→ 作業する(型に従い、成果を上げる)」

さらに

「仕事する(勝てるフォーマットを作る)→ 作業する(型に従い、成果を上げる)」

このサイクルを高速、かつ、エンドレスに繰り返すこと。


実はここまでの話は「『仕事する人』は大きな(たとえば100の)価値を生み、『作業する人』は小さな(たとえば1の)価値しか生み出さない」ということと同義です。

創造性を発揮し、仮説に基づく試行錯誤を要求される「仕事」は限られた人にしかできず、その中で一度「勝てるフォーマット」を完成させられれば、さらにそこから「作業」が行われるごとに、継続して価値を生み出し続けることとなるので時間の経過とともにトータルで大きな価値をもたらします。

しかし、その鋳型ともいえるフォーマットに従い、高い再現性で「作業」するのは誰にでもできることだから、そこまで大きな付加価値は生み出せない。


もうお分かりのことと思いますが「圧倒的に儲けている商売人」「圧巻のパフォーマンスを誇るビジネスパーソン」が生み出している価値の源泉は【 勝てるフォーマット(型)づくり 】にあるわけです。

一例を挙げれば、平均的な人の何倍もの売上げを安定的に上げている営業担当者(そういう人、どんな業界、企業にもいますよね)は、漫然と長時間、働いているのではなく、まず最初に創造性を発揮し、仮説を立て、試行錯誤を繰り返す中で、幾度もPDCAを回して、やがて極めて完成度の高い型を作ることに注力します。


こうして出来上がった「型」に大量行動(=作業、複製)というレバレッジをかけて、非常に効率よく、粛々と安定的に売上げを上げ続けられるようになるわけです。

つまり成果をあげている人は自覚的に「仕事(型づくり)」に投資している一方、そうでない人は無自覚に「作業」をひたすら繰り返しているということになるでしょう。

残念ながら、ほとんどの人はこうした構造を理解されていないように思われます。結果として、一生懸命、長い時間をかけて頑張っているのに、それは「作業」に過ぎないから、どれだけ長時間働いても「いつまでたっても儲からない」「高い評価を手に入れるビジネスパーソンにはなれない」こととなるのです。


安定的に成果を上げ、評価される存在となりたいのなら、仕事とは(作業とは全く別物の)これをやったら自ずから成果が出ざるを得ないという「勝てるフォーマットづくり」であると認識し、その認識に従って、日々の行動を変えていくべきです。

そうでない限り、たとえ当人は10年、20年、一生懸命、目の前の仕事をしているつもりでも、それは「(他の誰かが作った)フォーマットに基づく、生産活動(=作業)」に勤しんでいるに過ぎないこととなります。

生み出している価値はもちろんゼロではないにせよ「価値の源泉を創出した人(仕事をしている人)」と比較して、業績においても評価においても、さらに言えば、所得においても劣後することとなるのは当然といえるのかもしれませんね。

そうした構造の良し悪しについての価値判断はおいておくとして、少なくとも「どうやら世の中はそのようになっている(らしい)」と理解した上で、自分がどのように振る舞うべきか、自問自答してみると、これまでとはまた違った観点で世界を眺め、行動に反映させられる、かもしれません。

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